6-5 零番迷宮 後編

【途中報告】
From:|一ノ瀬濫觴《世成鳳子》

ふぅん……全く動じないんですね。……ビショップをビショップの4に起きます。

私は本気で助けを求めていたのに、先輩は私をずっと疑ってたなんて……酷いヒトだわ。最初から裏切るつもりはなかったのよ。そこに邪な気持ちが一切なかったかと問われれば、完全に否定は出来ないけれども……。それでも私は正しくあろうとして、その悪意を殺そう抗ったわ。

ピアスをあけたのだって、別に余裕があったわけじゃない。

ただ、全ての謎が解かれ、迷宮が解決された時に、そこに私という存在が本当に残っているか不安で怖かった。だから、たった一人だけ……忘れて欲しくなくて……お別れをしたかったんです。

私は「痛み」でしか、他人との絆を結べない。最上先輩は私を「悪」と認めないと言ってくれましたね。だけど私は「正しさ」が欠如した人間なんです。

だから、欲が出てしまったの。私は、一ノ瀬先輩を取り戻したい。彼女のいない世界なんて、認められない!

|だから、私が貴方に勝って《だから、貴方が私に勝って》
|一ノ瀬濫觴の存在を証明します。《世成鳳子を見失わないでください》
|現実にはもう居場所がないんです《また帰りたい場所があるんです》

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