初恋終恋シャイニング




幼い頃の俺は自分の名前を上手に言えずに『れんき』と自分のことを呼んでいた。
五つ上の姉も面白がって『れん』と呼んでいたし、「似合う」と言われれば悪い気もせず洋服も姉のお下がりをよく着ていた。スカートはさすがに履かなかったがフリルやレースは特に気にしていなかった。

そんな幼稚園児の頃、遠くの親戚の家に行ったが子供には暇な用事で姉と二人で近所の公園に遊びに行った。そこに男の子が数人いて、昔から人懐っこかった俺は声を掛け仲間に入れてもらった。
鬼ごっこや遊具遊びをしているうちにトンネルのような遊具の中にみんなで入ると一人が小さな声で「れんはこせいでたの?」と聞いてきた。
その時には個性は出現していたけれど、あまり周りに言ってはいけないと両親から言われていたから「ううん」と首を振った。すると、目の大きな男の子が「ほんと?ぼくもなんだよ。たのしみだね」と可愛い顔で笑ってくれて嬉しくて笑い返すと、その子は顔が真っ赤になった。
トンネルから出てジャングルジムに登ると、リーダーっぽい子に「おれのこせいはすげぇーつよいんだぜ」と手のひらから花火を見せてくれて「きれいだね!」と笑って言えば、その子は花火を止めて俺の手を掴んだ。

「れんもきれいだから、おれのよめにしてやる」

よめ?よめってなんだろう。と思いながら友達のことかな?と頷けば、その子は嬉しそうに笑った。
しばらくして両親から連絡が来たのか姉が「れん〜帰るよ〜」と俺を呼んだ。
別れを告げると「またあしたなー!!」と言われ笑顔で手を振った。まぁ、その日のうちに家に帰ったから明日はなかったんだけど。


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