付き合った経緯の話
連れ立って戻ってきたオレ達に、オジカは相変わらずののんびりした様子で出迎えてくれて、部屋を借りたいと申し出るとどうぞー、と鍵を渡してくれた。
全くいつも通りのマリィの後ろで、顔色悪くしているオレを不思議そうに見てはいたが、特に詮索されなかった。
幸い、クルルと顔を合せなかった。たぶん、書類仕事の山に戻ったんだろう。
まあ、ここで会って何事かと問いただされた末に怒られなくても、この後どんな顛末に至ろうが絶対に怒られるだろうけれど。
「それで」
「は、はい」
「どういうつもりの発言だったのか、聞いても良いかしら」
大きな机のあちらとこちらに向い合せで座って、マリィが切り出す。
なんだろう。この独特の緊張感。面接か何かか?
至極冷静に志望動機を聞かれたような形になっており、緊張から落としていた視線を、ちょっと上にあげる。
……少なくとも、怒りや嫌悪は無い。本当にいつも通りの、穏やかで冷静な彼女だ。
「もう、あそこで言うしか、道が無いと思ったんだ」
「どういう事?」
「あんたがオレの事が好きとかは無いのは分かってる。そもそもたぶんだけど、別に誰か好きな人が居るとかも、無いと思ってた」
「まあ、そうね」
「ずっと、興味が無いんだと思ってたんだ、恋とかそういうのに。だから、言わないつもりだったんだけど。……あそこであんな話しちまったから、皆があんたが結婚相手が出来るのは構わないと思ってる事が、多分この後すぐに広まる」
「……ああ、そうね。価値を感じる人には聞き捨てならない情報だったんだわ。ボクも浅慮だったわね、ごめんなさい」
「そしたらたぶん、明日の今頃にはとんでもない事になってる」
「そこまでかしら……」
「でも、きっと、その前に。あんたが選んでも良いって人が来る」
「はい?」
そう、明日の今頃には情報が流布してとんでもない事になる。
けれど、それより前に、事態は変わると断言出来る。
オレ達暁の血盟の皆、彼女の事が好きだった。好意で止まってる人も、恋になっている人も居るけれど。ずっと傍で見守り、支えて、導き救ってくれた彼女に感謝し、憧れ、好意を抱いている。
でも、彼女にその気がない事は明らかだった。だから、誰も積極的に手を伸ばさなかった。望まれても居ない相手に言い寄られて、困らせたりしたくなかったのだ。無論、それとないアプローチくらいは皆していたけれど、それがまったく響いていない様子でもあまり気にならなかった。
自分のものにはなってくれないけれど、他の誰のものにもならない。
そんな共通認識があったから、穏やかな関係が続いていたといっても過言ではない。
けれど、マリィの今後の婚姻相手だなんて、その考えが明らかになって。
先ず、もしあの場にルヴェユール邸の使用人、もしくはあの家の関係者が居たなら。すぐさま、アルフィノにその情報が届く。当然、アリゼーもそれを知る。
そうなったら、早くて数時間後、遅くとも今夜には二人が飛んできて、間違いなくマリィをそのまま囲い込むだろう。
あの二人はマリィが大好きだし、行動力もあれば立場もある。何より同族で、今は体格差があっても年齢差はほんの数歳だ。あっという間に彼女に吊り合う姿になるだろう。
それが遅れたとして、情報ならサンクレッドもすぐに得るだろう。同行している筈のウリエンジェもそれを知れば、すぐにやって来て即座に彼女を口説く。真剣に、真摯に。
あそこにラザハンの関係者だって居たかもしれない。それなら、きっとヴリトラを経由してエスティニアンの耳にも届く。彼はそうと決めたなら迷う事なく動く人だ。すぐさま攫いに来るに違いない。
そう、オレが手を伸ばせるチャンスは。
あの時、あの瞬間。そこしか、無かったんだ。
「これから、あんたはとんでもない数の人に望まれて、伴侶にして欲しいと乞われると思う。そうなる前じゃなきゃ、オレは埋もれて届かなくなると思った、だから」
正直、大挙する人々の中からわざわざ選ばれる自信なんかない。
仲間であるというのは有利かもしれないが、逆に言えばそれだけだ。特別容姿が美しいわけでもないし、種族だって違う。
どちらかといえば、マリィに救われることばかりで、頼り甲斐もあるとは思えない。
彼女の望む基準は満たしているとは思うけど、それ自体があまり高い条件でもない。だったら、その中からより良い相手を選ぶのだって当たり前で。
唯一得られたのが、たまたまこの話をしている当事者だったという、時の運だけだった。
「なあ、オレじゃダメか? あんたの事を大事にしたいし、いや絶対するし。勿論望まない政治利用なんかするはずもない。冒険者を続けるのだって、むしろ大歓迎だ」
なんならオレも一緒に行きたいし!!
精一杯の気持ちで、選んでは貰えないかと乞う。
そんなオレの話を聞いているマリィは、なんとも複雑そうな様子で、わずかに眉を寄せていた。
……見るからに、響いていない。いやむしろ、若干困っている?
いやまあ、それはそうか……。今すぐを希望してた訳でもなく、そもそもオレに対してそんなふうに見たことなんか無いんだろう。
望まない相手に伴侶にと願われて、気分を害さない訳が無い。分かってたじゃないか。
「……グ・ラハ。気持ちはありがたいのだけど、これはボクが口を滑らせたのが悪いのであって、貴方が責任を感じる必要はないと思うわ?」
「そうだよな、やっぱりオレじゃ……、…………ん?」
案の定と言ったやんわりしたお断り。
かと思ったのだが……、なんでオレが責任感じたみたいな流れになるんだ?
「……なんで責任の話に?」
「貴方、自分があんな話題を振ったから、良からぬ噂が流布されてボクが迷惑を被る事になる、って思ってるでしょう」
「いや、それは」
……思ってるけど。
でも、決してそれだけが理由ではない。
「貴方がボクを守ろう、自由であらせようと考えて気を遣ってくれるのはありがたいし、嬉しいわ。でも、それこそそんな理由で貴方の人生を狭めるものじゃないでしょう?」
「え、いや」
「ボクはこんなだけど、貴方は真っ当に好きな人が出来ることだってあるはずよ。そうなってからでは遅いわ。グ・ラハには、ちゃんと人並みに恋して好きな人と幸せになって欲しいと思う。貴方がつまらない責任を取る為に身を固めたなんて、ライナ達になんて謝ればいいの」
とても真剣な、心からオレを案じてくれる、いつもの優しいマリィだった、が。
違う。
響いてないどころの騒ぎじゃない。先ず前提条件である、好意を全く理解してくれていない!!
え、嘘だろ? 決してこの人は鈍くない、むしろ物凄く察しは良い方だ。実際、今もオレが口を滑らさせた、それに対する考えは理解していた。
普段は相手が口にしない真意なんかも、それとなく汲み上げて寄り添う人なのに。まさかの、欠片も、微塵も、察していない。
……まさかこの人。自分の功績や魅力への理解に疎いとは思っていたが。
だからこそ、自分への好意にのみ、とんでもなく鈍いのか?!
となると、今まで仲間達のそれとないアプローチも、恋愛沙汰に興味がないと流していたのではなく、純粋にアプローチされている事自体に気付いていなかった?!
当人が特に想い人は居ないのは本当だろうけど、同時に自分を想う人も居ないと、本気でそう思っている?!
……頭を抱えたくなった。本人にその気がないのと、本人まで好意が届いて居なかったのとでは、天と地の差がある。
「なので、ボクはボクでなんとかするから、貴方は」
「待ってくれ。……もう少しだけ、オレの話を聞いてくれないか?」
思いも寄らない事実に気づいて衝撃を受けたが、それで思考停止して流されるほど無能じゃない。
片手をマリィに向けて、一度彼女の言葉を止める。真っ直ぐ目を見れば、きちんと言いたいことがあると伝わってくれて、オレを思うが故のお断りのセリフを止めてくれた。
正直、彼女の察しの良さに甘えていたって事だ。オレを含めた皆の好意に、あんたは気付いてると思ってた。
気付いた上で、仲間としての一線を越えるつもりはない、という意思表示だと思っていた。だから、誰も大きく踏み込めなかった。
しかし、実際はそうではなく……たぶん彼女は、シンプルに鈍いのだ。自身に向けられる、恋という感情に関してのみ。
本人が言うように、それが未知の感情であるが故に、理解が及んでいないのかもしれない。知らないものは分からない。当然の理屈だ。
そんな相手に、それとないアプローチなんて意味があるわけがない。さりげなく距離を詰めるとか、不快でない程度に手や肩に触れるとか、仄めかすような言葉とか。
いわゆる普通の『恋の駆け引き』は、全てが悪手。鈍い彼女には一切届かない。
であればどうするか。答えは明白。
伊達に百の年月、人の営みを見守っては居ないのだ。
「意識し始めたのは、もうかなり始めの頃だな。『ノア』としてクリスタルタワーの調査をしてた頃」
「うん?」
「最初はさ、話題の英雄に会えるってワクワクして、実際会ったらカッコよくて感動した。……でもあんたさ、めちゃくちゃ家庭的じゃないか。皆の服のほつれを繕ってくれたり、天幕の掃除するからって追い出してきたり」
「ああ、あったわね」
「料理もすごく美味くてさ。オレが賢人パンばっかり齧ってるの見て、サンドイッチ作ってくれただろ? オレの為に作ってくれた料理って、暖かくてすげー嬉しいモンなんだなって思ったよ」
「喜んで貰えてたなら、何よりだわ」
「仕事とか依頼でも無いのに、自然とあんたはそうしてた。その時思ったんだ。ああ、この人は英雄でもあるけど……普通の、優しい女の人なんだな、って」
当時も今も、マリィがカッコいい英雄なのは変わらない。
でもそれとは別に、とても世話好きで家庭的な、素敵な女性なのだ。
「オレの貸した本を真剣に読んでくれてたり。調査員達と世間話してたり、チョコボを撫でてたり。そういう『普通』のあんたにも、ずっと目を惹かれてた」
書物に載るような『英雄』のマリィに憧れたのは勿論そうだ。非の打ちどころのない、凛とした英雄。今や星そのものを救った人。オレの目は間違いなかった。
……けれど、英雄ではない、普通のマリィも、オレは知ってる。ちゃんと、知ってるんだ。あの頃から。
「200年後の地獄みたいな世界で目覚めた頃、あんたが恋しくて仕方なかった。もう会えないのは分かってた筈なのに。あんたの名前は、確かに未来でオレを待ってて、導いてくれたのに」
「それはきちんと出来た気がしないけど……」
「何言ってんだ、充分だったよ。……それでも、マリィが作ってくれたサンドイッチが食べたいなって、あの笑顔が見たいなって、毎日思った」
かの英雄が生きていたら。あの戦いで命を落とさなければ。そんな思いを抱く人は多かった。
結果として、歴史を変える計画が持ち上がり、長きにわたる努力の末に決行されたわけだが……
あの頃のオレが求めたのは、ここに現状を変える力を持った英雄が蘇って欲しい、では無かった。
オレの認識の上では、ほんの少し前まで毎日見ていた、あの優しい人に会いたい、なんて。そんな、些細な願いだった。
「それでさ、念願叶ってあんたに会えた時、本当に嬉しかったんだ。会えただけじゃない、あんたはオレを覚えてくれてた。名前まで呼んでくれた。本当に、本当に、嬉しかった。正直、あの後ちょっと泣いた」
「……忘れる筈ないじゃない」
「だって、あんたからしてみれば、もう結構前の事だっただろ? それに、クリスタルタワーの調査以外にも、もう沢山の冒険もしてた。……その中の一つとして、忘れられてる覚悟もしてたんだ」
その時点で、エオルゼア三国だけでなく、イシュガルド、アラミゴ、ドマと立て続けに多くの国を救い、押しも押されぬ英雄となっていた。
オレとの事は、そんな中の冒険の一つに過ぎなかったんだ。なのに、あんたはオレを覚えていた。もしかして、と名前まで呼んでくれた。
……その時は、名乗り出るわけにはいかなかったけど。フードで隠した下の瞳は、かなり潤んでいた。声を震わせまいと必死だった。
「月日が経っても、あんたは何も変わってなくて、相変わらず優しくて。ホント、あんな怪しいオレの事も案じてくれて」
「まあ怪しかったけど……。それでも、貴方こそボクを案じてくれてたのは分かったもの」
「だったら良かった。あんたの真似して、差し入れなんかしてみたりとかさ。オレなりに、あの頃出来なかった事を頑張ってみてたんだ」
「そうだったのね。ありがとう」
オレに向けてくれた優しさを、少しでも返したかった。
多大な心配や迷惑、を通り越して命の危機にまで合わせた報いには、到底足りなかっただろうけど。
「本当に、本当に……出会ってからずっと、勿論今も、あんたに惹かれて、傍に居たくて、声を聞きたくて、笑顔を見ていたくて、……ずっと、焦がれてる」
憧れ、と言う言葉は使わなかった。
一番の憧れの英雄、だなんて呼んでしまっている。嘘ではない。オレの知る中で、最も偉大な英雄が彼女だ。それに対する憧れは心からの本心。
カッコいい英雄とは別の、普通の優しい女性であるマリィに対して抱いているこれは……、また、別のものだ。
彼女は、とんでもなく鈍い。恋というジャンルにおいてのみ。
迂遠な言葉は伝わらない。
急な接近や接触も意味が無い。
そんな相手に意識させるにはどうするか?
それは、たぶん案外簡単だ。なんなら、誰にだって通用する手段だ。
「オレは、マリィが好きだ。『ノア』として活動してたあの頃から、300年水晶公として生きていた間も、こうしてる今も、ずっと」
真正面から言えばいい。
バカ正直に伝えればいい。
誤解も曲解も許さないほど、真っ直ぐに。
……こうして自分の恋心を隠さず晒すのは、もちろん死ぬほど恥ずかしい。だから、出来れば避けたい手段なのは誰だってそうだ。
受け入れられる事が確信出来る段階ならばともかく、その前段階で口にするのは相当な勇気が要る。
だが、鈍い彼女には、先ず自分に対する好意を理解して貰わないと、スタート地点にすら立てない。そういう人なのだ。
だから、守りを捨ててがむしゃらに乞い願う。
……オレを、傍に居させて欲しい、と。あんたの愛が欲しいのだ、と。
「あんたが好きでたまらない。伴侶を望むなら、どうかオレにして欲しい。他の誰かのものになる所を、出来れば見たく無い」
この言い方は、少しずるいか。優しいマリィの心を逆手に取るようなものだ。
だが、オレにチャンスは今この瞬間しか無い。なら、ここで全てを出し切るまでだ。出し惜しみなんかしても意味はない。
オレの告白に、マリィは少し困惑したような顔をしていた。……本当に、自分がそう思われてるなんて、夢にも思っていなかったんだろうな。
だが、間違いなく伝わってくれただろう。
オレの想いに対し、感極まっていたり、赤面したりというリアクションは無かったけれど……、ただ、嫌悪も感じない。
きちんと最後まで聞いてくれて、それからいつものように、静かに一度両目を閉じて、深く考え込んだ。
「……貴方がそれほど想ってくれるのと、同じだけの熱量を返せるか、分からないわ。それでも?」
「構わない。元から、ぴったり同じだけ想い合ってる人なんか居ないさ」
オレの感情はあくまでもオレのもので、そりゃあ同じものを抱いて返してくれたら嬉しいが、それは我が儘だ。
こればかりは、等価交換とはいかない。相思相愛の恋人達だって、ぴたり一致では無いだろう。そもそもそんなもの、どう測ると言うのか。
互いが納得してれば、それでいいんじゃないだろうか?
「……今までの関係は、あくまでも仲間とか友人とか、憧れとかで。お互いに、深く知ってるとは思えないわ」
「そうだな」
「関係を変える事で、知らなかった事を知る機会は生まれるでしょう。中には、知らなければと思う事も、幻滅するような事だって、あるかもしれない」
あんな低い婚姻相手にするなら、なんて条件を出した割に、マリィはとても慎重に言葉を選んでいた。
なまじ結構長く関わった仲間だからか。確固たる立ち位置が完成されてる間柄だったから、余計そこを変える事に戸惑うのは仕方ないかもしれない。
「だから、先ずは……そうね。婚姻を前提とした、お付き合いからでどうかしら」
先に進む事を躊躇っているような言葉が続いたかと思ったら、唐突にひどく前向きな展望が出てきた。
思わず、まじまじと彼女の瞳を見る。
……相変わらず、羞恥とかそういう様子は無い。
ただ、いつものようにその視線は真っ直ぐで。いつもよりも少し、優しい色を帯びている気がした。
「一度関係を改めて、お互いに今まで知ることの無かった事も知っていった上で、それでも私が良いと言ってくれるのなら。……人生を共にする、伴侶になりましょう」
「っ、喜んで!!」
詰まりそうになった言葉を、無理やり喉から押し出す。
今、自分はどんな顔をしているだろうか。たぶん、笑顔と泣き顔の入り混じった、妙な表情だろう。
どうしよう。幸せすぎて頭がおかしくなる。
ずっとずっと焦がれてきた人に、その想いを受け止めてもらえて、応えてまでくれるとか。間違いなく、今この星でオレが一番幸せ者だと思う。
感極まって変な顔で泣きそうになるオレを、マリィは相変わらず優しく微笑んで、見守ってくれて……
……それがしばらく収まらないものだから、しまいには髪を撫でて宥めて貰ってしまった。
初日からもう、情けない……
余談だが、やっぱりこの数時間後には、ガレマルドからすっ飛んできたアリゼーの拳が飛んできた。
「何を抜け駆けしてるのよーーー!!!」
「がはっ」
「ホントに! ホントに!! ラハだからギリ許すけど許せない!! これは!! 私の分!!」
「ぐふっ」
「こっちはアルフィノの分!!」
「ごはっ」
……なら、最初の一発は誰の分だったんだ?
都合三発、思い切り殴られた。甘んじて受ける。絶対来ると思ってたし。
他にも、クルルやヤ・シュトラやタタルにちくちくと怒られ、やるじゃないかなどと余裕そうな態度でサンクレッドには思い切り背中を叩かれ。
ウリエンジェやエスティニアンはそうかと静かに頷いただけだったが、どことなく気配にトゲがあった。実際、この後飲みに巻き込まれ思い切り潰された。……ウリエンジェも潰れてたが、まあそれはいつもの事だ。
そんな些細な憂さ晴らしを喰らった末に、仲間達からもきちんと認められた訳なんだが、オレの想定より全員集合が早く無いか……?
「ああ、あの後ボクが皆に報告したから」
「えっ、したのか?! すぐ?!」
「黙って付き合うのも不義理というか、そういうのは周知しておいた方が面倒がないかと思って」
「そうだろうけど!」
そりゃあ特に隠す必要も理由もないけど、即日すぎる……!
羞恥とか感じてないからなんだろうな、この即断即決。この分だと、各国の盟主やギルドマスターなんかにも報告を入れてそうだ。
……まあ、それだけやれば、もうラストスタンド発の噂は効果を発揮しないだろうから、それでいいのか。
代わりに、この後しばらくシャーレアン中の人間から生暖かい視線を向けられたのは、これも当然のことである。
■
なお、残念ながら『とんでもなくニッチな特殊性癖』が正解である。
安定のクレイジーサイコブラコン。
(該当者が故人のために判明しない)
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