本当の友達って?
いまは授業で自分が人に伝えたい事を作文に書いて発表する授業をしている。今日は発表する日。
私は物凄くドキドキしていた。
とうとう私の番になった。
「次は夢菜さんお願いします。」
先生はそう言った。
「はい。」
私は返事をして前に出て作文を読み始めた。
『本当の友達って?』
私は一年生のときからずっと学校が嫌いです。
いや、嫌いと言うより怖いといった方が正しいと思います。
いつからか、はっきりはしないのです。何が起こった事で恐怖を覚える様になったのか。
それでも確かな事があります。
それは四年生の二学期の途中から何度も頻繁に休むようになってしまったことです。
学校に行かなければいけない事は誰よりも自分が一番分かっています。
でも、体が否定するのです。
学校の時間になるといきなり頭がし締め付けられるような痛みに襲われたり、体がダルくて起き上がることができなかったり、吐き気がすごかったりと休まず終えないのです。
それも学校のことを考えなくなったり、登校時間が終わったりすると
何事もなかったようになんともなくなるのです。
何故そこまでに学校が怖くなってしまったかというと
あるトラウマがあったからです。
トラウマは二年たった今でも何度も思い出します。
突然ですが、皆さんは人との関係。
人間関係について考えた事がありますか?トラウマになった事が起きたことで人間関係について考える様になりました。また、人間関係の事で悩み、苦しむ様にもなっていました。
今から、私が実際に体験し、トラウマとなった出来事を紹介します。
出てくる人は、勿論名前を変えています。
それは体育の時。
授業はもう終わります。
片付けの時間です。
そんな時男子たちがふざけていました。
そのリーダー各の名前は漓久です。
私はマットの下にあるネットを片付けていました。
私は漓久たちの前を通りました。
すると
「ロケットパーンチ。」
と、大きな声が聞こえてきます。
「ドンッ。」
「イタッ。」
思いっきり漓久の手がお腹に当たっていたのでした。
何が起きたのか一瞬分かりませんでした。
漓久は帽子を深くかぶり、目隠しのようにしていました。
ヒーローごっこをしており、漓久はそのヒーロ役みたいです。
後は悪役と見ている人たちでした。
漓久は、私が通ったのが分からなかったようです。
他は気付いては居たものの、
とっさに声が出なかったのでした。
漓久以外の人たちは逃げる様に、その場から立ち去っていきました。
漓久は一人取り残され戸惑って居ると、私は
「痛いんだけど。ふざけてないでちゃんと片付けて。」
そう言って、漓久の帽子をもとの位置に戻しました。
私はそのまま通り過ぎました。
気づかなかったのです。
漓久の花粉症眼鏡に傷がついてしまったことに。それも本当に少し。本当に。なのでよく見なければ気づかないし、見るのにも勿論支障はありません。
私はいつも杏と絵理、莉花と一緒に居ます。
マットの片付けは全体の5分の1。
先生もそのうちの一人です。
その時。絵理と莉花が私の方へ来ました。いつもの様子ではないのがすぐにわかりました。そして悪いことがこれから起ころうとしているのでは無いかということも。
漓久は人気者です。
男女両方に花粉症眼鏡を傷つけられたと言いふらしたみたいです。
最初は絵理と莉花の二人だけだったのが、マットを片付けている人以外ほとんど全員が私を責め立てて居ました。
私は爪が当たってしまい傷をつけてしまったことに対し言い訳せず謝りました。
けれど、そんなことはお構いなしに責め続けました。
辛かったこと
1 私の話も聞かず、全て私が悪いと決めつけてきたこと。
2 信じていた二人に裏切られたこ と。
関係の無い人が漓久だけの話を聞いて私が全て悪いと決めつけてきて、
攻め続けられた事が本当に辛かったです。
杏は私に対して物凄く謝って来ました。杏はマットの片付けをしていてその場に居ませんでした。それでも杏は
私に謝り続けました。
「どうして気付いてあげられなかったんだろ。」
「何で助けてあげられなかったんだろ。」
心から本当に悔やんでいるようでした。
私は今、ようやく向き合える様になって来ました。
そしてこうして今話せるようになりました。
まだ、完全に忘れられた訳でもありません。
向き合える様になるまでに、
二年もかかってしまいました。
でも、それでも私は少しは成長出来たのかな?と思っています。
杏とは今でも良い友達です。
絵理も莉花も今でも一緒には居ますが、私にはどっちが本当の友達かは、
分かっています。
皆さん本当の友達というのは、
いざとなったとき助けてくれる人の事です。
見かけだけの友達ではなく、
いざとなったときに助けてくれるような友達を見つけてください。
これで発表を終わりにします。
あー緊張した。
私は皆からの拍手や反応を見て、
皆に伝わったんだなと安心した。
ちょっとは学校に通いやすくなったような気がした。終わり
作者のゆりたんです!
この話は主人公の夢菜が
トラウマがきっかけで人との繋がりの大切さ、友達の大切さを学びます。
クラスの皆にも人との繋がりの大切さ、友達の大切さを知って貰いたいと考えます。
その時、授業で伝えたい事を作文に書いて発表するという事になり、
夢菜はそこで皆に伝える事にしたのです。拍手喝采で皆が心を打たれたようです。夢菜はその時勇気を出して発表して良かったと思ったのです。
以上、ゆりたんからでした。
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