野球の妄想

詳しい方が見たら何を言ってるんだという感じかもしれませんが……プロ野球選手パロの妄想です。山鳥毛、日光、姫、小豆、そのほか。現実世界パロディですが、全て現実とは関係ありません。妄想です。

【山鳥毛】
少年野球時代からプロに入る直前までずっといわゆるエースで4番、投打ともにチームの主力だった。とにかく身体が強くて故障と無縁。野球センスに恵まれ、だいたいのことは平均以上にできる。
 野球選手になるつもりはなかったが、いかんせん才能がありすぎたため、「あと三年だけ岡山の皆を楽しませてくれ」「我が校が今年優勝できるかは君にかかってる」とか周りに懇願されて大学(六大学)まで野球を続けてしまい、できるだけのことをして頑張っていたら、気付いたら巨人軍のスター選手になっていた。高橋○伸に近い感じ。
 選手時代は力強いバッティングと品のある守備で非常に人気があった。唯一バントだけは下手というか、このひとこれからバントしたいんだな……と相手にすぐに気取られてしまう感じだったが。あと盗塁もほとんどしない。
 たしか、「巨人の監督になれるのは巨人一筋の生え抜き大卒スター選手のみ」とかいう厳しすぎる暗黙の条件があって、監督人事は常に人材不足なんですよね。この条件をばっちり満たしてしまった山鳥毛はその後、若くして球団側の打診で半ば強制的に引退、指導者経験がないまま直で監督に担ぎ上げられてしまい、常勝巨人の名を背負って頑張る羽目に(これも高橋由○のパターン)。
 元々チームメイトからの信任が篤かったのでわりとうまくやったが、若い選手たちとのコミュニケーションは結構大変だったらしい。二連覇して引退。
 現役・監督時代の思い出話をしてほしい、と各所でいわれるけど、世辞を本気にして長々話すのも悪いし、メディアだと意図せぬところで切られて多方面に迷惑が……という理由で監督引退後にYoutubeを開設したらしい。ほぼ顔は出ていないが声で本人なのは明らか。
 たぶんまた近いうちに監督に引っ張り出されて第二次山鳥毛政権が始まるのだが、今はとりあえず「二軍の試合を見てみよう vol.1」だの「見学 岡山マスカットスタジアム」だの、レジェンドにあるまじき平和な動画を地道にあげて穏やかに暮らしている……。

【日光一文字】
 あの体格と運動神経なら、やっぱり豪腕投手やっててほしいんですよね。ピッチャーにしては打撃もできる。たとえリードされても自分のバットで取り返すという気迫がものすごいことで有名だった。
 ものすごい球威のストレートと、全く同じフォームのカーブ球、そしてコースビッタビタに投げ込むコントロールの良さが持ち味で、メジャーでも活躍できると各方面から言われたが、プロ入り後にチームの方針で完投しまくった結果、若いうちに壊れてしまう。中日今中と同じようなコメント(※彼は「悔いはありますが、プロだから投げ過ぎで壊れるなら本望」と言った)を残して潔く引退。
 引退後は指導者として頑張っている。監督に担ぎ上げられた山鳥毛のもとに駆けつけ、外様ながら二軍投手コーチとして影から支える。二軍にいる選手たちを常に鼓舞激励し様子を観察しては、誰々の調子が良いから一軍にあげましょう、と適切に進言してくれるので選手のモチベーションもあがるし山鳥毛も助かっていたらしい。
 現役選手時代の日光、チームはやっぱりホークス……と思ったけど、打てるピッチャーならDHがないセリーグのがよい気もする、わからん。ホークスに行きたくてたまらなかったがドラフトのくじの都合で他へ、とかもあると思う。
 なんか彼、ド貧打のチームに入っちゃって日々耐え忍んでるのが似合う気がしてならない……。0点で抑えて完投勝利した日のお立ち台でさえ「勝つためには当然のこと」と笑みはなく、1失点で完投したのに野手陣が点を入れられずに0-1で負けた試合では「取られた分を打席で取り返せなかった」と頭を下げ、8回まで0点で抑えてソロホームランも打ったのに抑えが炎上して負けた日すら「完投できなかった俺の責任。せめて打点をもっとあげていれば」とファンに謝罪した。
スポーツ紙やファンからは
 「漢日光、気合いの二試合連続ソロHR『俺が打たねば誰が打つ?』」
 「【悲報】漢日光、防御率1点台後半(※)中四日登板(※※)で10敗、減俸やむなしか?!」
 「球団の洗脳によって野球を個人競技だと思い込まされている哀しい怪物」
 「球界超えてアスリート界の損失だよ」
 「五輪のときはあんなに顔が輝いていたのに……」
など言われている。だが主力がそうそう放出されるわけもなく、FAの機会が来る前にすでに彼の肘と肩は壊れていたのだった……
(※)一試合丸々投げても1点ちょっとしか失点しない好投手、ってことなので、普通に野手が点を取ってくれれば10敗もしないはずなのに……
(※※)最近の日本のピッチャーは中六日(=六日間隔=一週間に一度)での登板が普通なはず。中四日は普通に酷使。メジャーリーグだと中四日が主流だから俺もいけます!!って日光くんは言ったんだと思うけど、メジャーリーグは日本みたいな完投至上主義じゃないからね……。

【姫鶴一文字】
 変化球と腹の据わりっぷりが魅力の技巧派投手なんじゃないかな……これは願望と言うより、あのファッションと性格の人間が野球界に居続けられるってなると、よほど替えの効かない何かがあったんじゃないかと言う偏見……。
 少年野球時代、直球勝負の山鳥毛&変化球投手の姫の二枚ピッチャーで当初は回してたんだけど、感覚派で練習嫌いの姫は日によって投球が安定せず、調子が悪いとデッドボール寸前の暴投を連発することから「瀬戸内フェザンツの投げる凶器」とか呼ばれていたんですね。
 そこにある日、いとこの日光くんが転校してきた。日光は直球とカーブしか投げられないと聞いた姫は当初、まあおれはフォークもシンカーもなげれるしぃ、と侮っていたんですが、日光は当時から「直球のときとほぼ同じ投球フォームでカーブを投げられる」ピッチャーだったので、姫はじきに三番手ピッチャーにおちてしまい、先発ができなくなった悔しさから地道に練習しはじめ、そこから一気に伸びた。
 練習で花咲いたタイプではあるが、昭和的根性論野球が大嫌い。球団側が勝手に決めていくドラフトシステムへの反発からプロへは行かず、カラーの合う社会人野球チームを自分で選んで入った。
 僅差でも猛然と投げ込んで抑えきる精神力が最大の強み。ただしエンジンかかるのは遅めなので、打者を一人二人塁に出してからが勝負。見てる方はハラハラするが、最終的にはしれっと抑える。後輩のごっちんなど、若い先発投手に勝ち星がつくと満足げにしている。勝ちパの一角として地味に活躍しつつ、地元のリトルリーグで指導もして普通に幸せ。
 唯一のストレスは、かつての仲間の動向。山鳥毛がプロ入り後にあつきとのバッテリーを解散させられて野手に専念した時はまだこらえていたが、「監督候補が他にいない」という理由で早々に引退することになったのは腹に据えかねたらしく、以降、逆に阪神を応援している。
 また、肩を壊して二軍落ちした日光と対戦したとき(※プロの二軍と社会人野球はよく練習試合をするらしいので……)に、もともとコントロールが姫よりずっと良かった日光が暴投し、あわや姫鶴の手に死球を当てそうになったのを見て愕然としていた。いつもの姫鶴なら危険球にはその場でしっかり抗議するのに、そのときは何も言わずに無言無表情でベンチに戻ってきてすんごい顔でずっとマウンドをにらんでいたので、チームメイトはビビったらしい。その後、日光が完全に肩肘壊して引退し、無職無収入のけが人と化して賃貸も借りられなかった時期、しばらく一緒に住んでた。
 引退後は、相変わらず近所のリトルリーグの面倒を見つつ、整体師の資格かなんかも取って元気にやっている。たまに山鳥毛がYoutubeにあげる映像の撮影を進行アシスタントとして手伝う。姫鶴は山鳥毛をヨイショする気がかけらもないため、わりと容赦なく「や、そこ説明しないとわかんないって」と過去を知らない人にもわかるように誘導してくれるので、初心者視聴者からするとありがたい存在。

【小豆長光】
 長船で一番野球が似合うためピックアップ。私は彼にキャッチャーをやっててほしいんですよね、球場を見渡せる場所から静かにゲームを作るチームの要……。小中高大と山鳥毛(投)とバッテリーを組んでた。
 阿部慎之助タイプの打てるキャッチャーとして首位打者取ったりしててもいいけど、捕手業がメインのいぶし銀タイプでもいい。とにかくキャッチングが正確で、あつきが捕ると全部ストライクに見える、って言われるキャッチャー。記憶力抜群で頭の回転がはやいので、配球も見事だし何かと機転が利く。「後逸した球を見失ったけど、とっさに砂をつかんで牽制するふりをして進塁を阻止したカープの石井捕手」みたいな、観客の記憶に残るプレイができる。
 チームはどうしよう。やっぱり幼馴染みと同時期に同球団入団ってのはロマンだよな。まあ巨人軍は紳士ですから長船にはちょうどいいかもってことで……。
 小豆さん、スポーツ選手やらせたら結構息が長そうな気がする。もともとキャッチャーは長寿だし、山鳥毛が10年くらいで引退したのに対して、25~30年くらい現役を続けててほしい。第一次山鳥毛政権時点ですでに結構なベテランで、実質的には正捕手兼一軍バッテリーコーチみたいなものだった。
 連覇を成し遂げた山鳥毛が監督を辞したのち、小豆は別の若めの球団に移った。数年後、静養を経た山鳥毛がまた古巣の監督になってもまだ現役で一軍の試合に出てたため、ネット上では
 >長船(23)「おや、山鳥毛もきょじんにくるのか。ぷろいりするとはおもわなかったが」
 >長船(28)「にほんいちになれてうれしいよ」
 >長船(34)「どうきがかんとくになるとは、まさかだね……わたしはあとどれくらいつづけられるかな」
 >長船(39)「にほんいちになれるひがまたくるとは」
 >長船(42)「あたらしいかんとく(※山鳥毛の次の監督)は、わかいほしゅをせいほしゅにそだてるきがないのかな?」(→移籍)
 >長船(48)「やあやあ、ひさしぶりだね山鳥毛。てきながらあっぱれなさいはいだよ」
的な小豆長光の長期活躍を祝するコピペが出回り、毎年改変され続けた。移籍先で惜しまれつつ引退してからはほぼ表に出ず、趣味のお菓子作りに集中しているらしい。


 山鳥毛、日光、姫、小豆の四人、小/中学生の頃は、則宗が監督をしてる地元のリトル/シニアリーグのチーム、瀬戸内フェザンツでいっしょに野球してたんですよ。山鳥毛・日光・姫鶴という良いピッチャーが三枚+頭の良いキャッチャーがいて、この世代だけ中国地方を越えて全国レベルの強さを誇っていた。
 高校はどうだろうな、地元の県立校で一緒に頑張って校史上初の甲子園出場をめざしてても良いが、プロ入りしたい意向が強かった日光がスカウトされて別の名門高校に行った可能性はある。
 若かりし日には日光と小豆のバッテリーがあったってところはなんか面白いけど、あの二人って思惑が一致したらすごい頑張りそう。昨日先発だった山鳥毛とおととい昨日抑えた姫鶴に間違っても交代させられないから、なるべく少ない球数で完投してコールド勝ちするぞ、とか。

 バッティングは、大人になってからだと、
「山鳥毛(強打者。本塁打王争い常連。やすやすとスタンドに運ぶ)>>日光(気迫の悪球打ち。自援護ホームランだけで勝つ気合い)>>姫(得意なゾーンならまあいけるけど、コントロールのいいピッチャー相手だとわりとダメ。打てなくても、なるほどそうくるかぁ、いいピッチャーだ……って満足して打席から降りてくる。逆にノーコンデッドボールにはガチギレ)」
はこの順番でいいかな。小豆は、強打者タイプなのかいぶし銀タイプかによる。前者なら日光より打撃成績良いかもしれないし、後者なら姫よりはまあいい、くらいかな。
 日光は高校時代くらいはたぶん山鳥毛とかなり良い勝負だったんだけど、プロ入りしてからは少し差がついた。酷使と無援護で疲労しているのと、自軍の打線がてんでつながらないため、己はホームランを決めなければならない、と思い詰めて力みすぎているせい。
 姫は普通はわりとピッチングに集中している。ただし、チームメイトがデッドボールを当てられた後の打席は妙に成績がいい。

 ピッチャーとしては、山鳥毛と日光はまあまあ似ている。最大の強みは体格を活かした豪速球。上背の高い彼等が投げ込んでくると、上からボールが降って来るような軌道になるため、打つ方は恐怖を感じる。海風の強いマリンスタジアムで日光が追い風を背に投げてきたりすると誰も打てない。
 姫は若干アンダースローっぽい独特のフォームで変化球をぽんぽん投げるので、これはこれで慣れないと相手はやりづらい。高校野球レベルでは無双していたが、もしプロ行ってたら研究されちってすぐ通用しなくなってたでしょ、と本人はシビア。
 プロ入りしたあとの山鳥毛、基本は野手なんだけど、自軍が4点ビハインドでピッチャーを切らした九回表で急遽投手として登板させられたことがあったらいいな。敗戦処理のはずが落ち着いたピッチングを披露して三者を軽々打ち取ったうえ、裏では自援護タイムリー打って流れを作ってそのまま巻き返した。
 高校・大学野球の頃から山鳥毛(および山鳥毛と小豆のバッテリー)を応援している人々は感極まっていたが、こんなことなら二刀流で育ててもよかったんじゃないか説がこれを機に噴出して物議を醸したため、大人の事情で二度と登板することはなかった。
 本人はこのときのお立ち台では「投手時代は先発しかやったことがなく、抑えはいつも仲間に任せていたからすごく緊張した」「長船が出しているサイン通りに投げただけ。昔取った杵柄」としきりに謙遜していた。ずっと先発しかやったことないっていうのも、久しぶりでもサイン通りに投げられる、というのもそれぞれすごいのだが、山鳥毛にしたら普通のことなのだ……。

【ほかの人々について】
則宗:プロ選手にはあんまりならなそうな気がする。六大学時代に良い選手だったとしても、興味ない球団がドラフトでくじ引いたから行かない、とか、ドラフト三位以内じゃなかったから入団拒否、とかやってそう。社会人野球チームのオーナーか、地元のリトルの監督とかをして後進指導に熱心。観戦も好き。巨人・大鵬・卵焼きの時代を知るので無論G党。

南泉:お膝元だっていうのにあんまり中日っぽくないから悩ましい~。でもまあ、まだ大学野球か高校でも良い年ではあるよな。ホームランバッターではないけど、チャンスに強くてボールへの食らいつきがいい。愛知の名門にいる。
 年齢にもよるが、山鳥毛世代の中高時代の活躍は記憶にないし、短命に散った日光、および社会人野球で地味にやってた姫の姿はあまり見ることもなかったので、巨人の四番→監督やってたお頭が圧倒的レジェンドなんだろう。

大包平:わたしは昔のOB選手の中で権藤博さんが好きなので、大包平にもその路線でいてほしい。 
 東京五輪に陸上で出てればメダルがとれたはず、と惜しまれたほど身体能力すぐれたアスリートで、60年代に球界に入るや、最高峰のピッチャーとして頭角を現す。権藤の場合、初年に投手三冠+新人王+沢村賞、429回を投げて防御率1.70というすさまじいレコードを残してるから、それくらいは現実にありえるらしい。すごい。
 ただそのせいで現実の権藤は「権藤、権藤、雨、権藤」が流行語になるほど連投させられて、一年で肩肘を壊して若くして引退(けどあまりにも初年がすごい活躍だったので野球殿堂入り)……という結末なんですけどね。大包平はそこまで潰されずすんでるといいな。でも、昭和式根性論に晒されて耐えた世代ではあるでしょうね。
 のちにコーチや監督をつとめるようになってからは、アメリカに自分で修行に行って新式のコーチングを取り入れたり、選手のケアに医学的なアプローチを取り入れたり、抑えピッチャーの大切さを説いたりと、現代野球のスタンダードを自ら作った存在。選手の自主性を重んじながら監督としてチームを日本一に導き、日本代表の監督も務めて、昭和根性論野球を捨てても成功できると立証した。
 老いてなお球界のご意見番で、いつになっても全くボケる気配もなく、常に正論しか言わない存在として敬愛されている。
 こんな大包平がいたら鶯丸は早々に野球をプレイしなくなって応援に回る気がする。八丁くんはわりと続けるかなあ、ユーティリティプレイヤーとしてけっこう息が長い。

ごっちん:だいぶ世代が下かも。社会人野球で姫とチームメイトで、先発として頑張りつつ、抑えの姫にしっかり勝ち星付けてもらって、そのうちにドラフトに引っかかってプロ入りした。プロに入ってからは中継ぎとか抑えに回ったので、それはそれで姫にいろいろ相談してた。

とか書いてるけど長船はあんまり野球っぽくない。泥臭いチームスポーツ、やらない気がする……。
 ただ、小竜あたり、中学時代は岡山県内の小さめの私学に行ってて、人数不足の野球部の公式戦初戦に助っ人として行ったら山鳥毛たちとあたったことがある。内心、「うわ、コールド負け確定?」って思ってたけど、運動神経一つで一本だけホームラン打った。
 大般若は吹奏楽部だったから応援に行ったことある、程度。彼の担当楽器はフルートで、球場での応援において音量的に全く戦力にならなかったため、毎回ピアニカを吹かされていた。球場の雰囲気は好きなので、ルールとかはよくわからないけどいまだに応援に来てくれる。最近はエスコンフィールド大好き。球場飯に詳しい。
 あと、姫が指導している軟式リトルのチームに謙信がいる。がんばっている。足腰がしっかりしていて中々筋がいい。

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