2023/10/10 みそマヨキャベツとトマトの胡麻和え
「あ、ちょうど良い所に」
「ん?」
クランハウスを訪れると、ペテロがリビングに――と言うよりも倉庫をあさっているところだったらしい。そこに私が来てちょうどいいということは、まさか酒が尽きたのか? それともつまみか?
――つまみの方でした。
「軽く缶ビール一本程度だから、凝ったもんじゃなくていいよ」
むしろあっさり終わりたいから軽めで。と言われたので、出したのは本当に簡単なものだ。手でちぎったキャベツに、マヨネーズに味噌を混ぜたものを添えてドン。
さすがにこれだけだとなんなので、乱切りしたトマトをすった胡麻に醤油と砂糖で練ったもので和えたものを一つ。
「ありがとうホムラ」
揉み手をする勢いでペテロがテーブルにつく。
「そろそろ黒ビールが美味しい季節になるね」
「あぁ、寒い方がいいんだったか」
私はよくわからんのだが、コンビニのラインナップを見る限りそんな感じだな。逆に夏は軽いものが売れる。らしい。菊姫やペテロからの受け売りです。
「なんでキャベツにマヨネーズを付けただけなのに美味しいんだろうねぇ」
「しらん」
「こっちのトマトも美味しい」
「よかったな」
ペテロはひとしきり酒を飲むと、生産の続きをすると言って自分の庭に戻っていった。どうやら作業の気分転換に来たらしい。とりあえず今回のみそマヨは気に入ったみたいなので、調味料として倉庫に入れておいてやろう。きゅうりでもトマトでもつけて食え。
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