愛の形

「なぁ兄弟――」
 脳に繋がる回路がピリピリと痺れる感覚がある。得物を突きつけ、突きつけられ、命のやりとりをしているときにしか味わえない感覚だ。脊髄に氷とマグマの両方を同時に突っ込まれたような――ないはずの心臓が壊れそうなほど鼓動し、汗が額を伝っている。すべて、すべて錯覚だ。医者に言えば間違いなく、その“ジャンキー”をどうにかしろと叱られることだろう。
 ブートヒルが愛してやまないこの感覚を、目の前の純美の騎士相手に抱くことになるとは思っていなかった。だが不思議と心地よい。むしろ待ち望んでいたと言ってもいいだろう――真綿でふわふわと包み込まれる、平和ボケで狂って死にそうな今までの彼との時間を思えば。
「いつだか言ってたよな、アンタ。オレの“愛”がどうのこうのってよ」
 船窓の外は星々の広がる満天の空だ。“愛”の話をするのにふさわしいロマンティックな光景ではないか。この艦がカンパニーの所有物であることは気に食わないが、そもそもブートヒルはこれを落としに乗り込んだのだった。
 何もかも順調だった。大した仕事ではないはずだったのだ。仔犬どもが発信した救難ビーコンを、この男の艦であるプライスレス号が受け取るまでは。
「夢見てたトコ悪ィが、オレが持ってる“愛”ってのはな――コイツだけなんだよ」
 自分に突きつけられるリボルバーの銃口を前に、純美の騎士アルジェンティは悠々と立っていた。至極平静に、今にもいつものように純美の賛歌を謳い出しそうだ。
 だがそこに隙はない。すなわちそれは、この男が“自然体のまま戦える”ということを意味する。
「なぁ、言ったよな? オレの道を阻んだら風穴開けてやるってよ。正義だろうが悪だろうがオレの弾は平等だ、邪魔をしたベイビーども全員に降り注ぐ」
 昨日笑い合っていた友であろうと、その槍は全力を鈍らせることはない。ああ、それは実に――僥倖だ。
「そしてアンタは今オレの前にいる――その槍と鎧でオレの道を阻んでやがる。なら……“愛”してやるっきゃねぇよなぁ」
 帽子のつばを押し上げ歯を剥き出しにして笑ってみせれば、その視線をまっすぐ受け止めたアルジェンティはわずか目を細めて口角を上げた。今は下げている槍先は小揺るぎもしない。
「……まずは感謝を。貴方が僕を好敵手とお認めくださったことに……そして僕は、懺悔しなくてはなりません」
「あ? 懺悔だ?」
「ええ。実のところ僕は祈っていました、貴方と相対するような事態にはなりませんようにと。ブートヒルさん、僕の信仰と貴方の信念、どちらも譲ることはできません。だからこそ、真正面からぶつかる日が来ないようにと願っていたのです……しかし」
 アルジェンティはランスを胸の前に掲げた。身の丈ほどもある大槍を難なく扱ってみせる技量は本物だ。この純美の騎士が華美なだけの見掛け倒しでないことは、もはや十全に理解している。
「いざこうして貴方の銃を向けられてみれば、どうしたことでしょう……僕の心は歓びに打ち震えているではありませんか。貴方と武器を交えることのできるこの瞬間を、おそらく僕は心のどこかで……待ち望んでいたのです」
「――ぎゃはははは!」
 それを耳にした瞬間、ブートヒルは弾けるような声をあげ大笑した。掲げた槍の向こう側から、細めた眼差しがゆったりと笑みを浮かべてこちらを見ている。冷静を装ってはいるが、今の言葉を聞いてしまえばその正体は――飛びかかりたくてうずうずしている身体を必死に抑える獣でしかない。
「最高だな兄弟。オレたちゃ“両思い”ってワケだ……いいぜ、満足するまでやり合おうじゃねぇか」
「ではブートヒルさん……騎士の礼に則って、貴方に決闘を申し込ませていただきます。僕が勝利した暁には、好敵手の座ともうひとつ。どうかお認めください――」
 空気が揺らぐ。吸い、吐き、止める、その動きのすべてが目に見えるようだ。
 槍を握る手に力が込められ、そして。
「僕がたしかに目にした、純美の愛。それが貴方にも宿っていることを!」
 ――応じる暇もなく、大槍の先が目前に迫っていた。
「チッ、また性懲りもなく“愛”かよベイビー!」
 鼻先に掠ったランスを飛び退いて避けながら正面に数発を撃ち込む。当然のように弾かれ、アルジェンティは大きく踏み込んでぐんと距離を詰めた。赤い髪が流星のように靡く、その様に目を奪われる余裕などない。槍持ちのくせにインファイトに持ち込もうとするのは自身も“飛び道具”を扱うゆえか。ブートヒルは素早く身を屈めて大槍の下をくぐり抜け、その背中に向けて撃ち放った。
 後頭部を捉えた一発は槍の柄が正確に弾き飛ばし、他は鎧に阻まれる。舌打ちをする間に襲い来る振り向きざまの横薙ぎをかわし、横っ飛びにコンソールへ身を隠した。牽制に撃った九ミリは機嫌が悪いようだ、弾かれて帰ってきた挙句ブートヒルの隠れるコンソールにめり込む。
 片手でカウボーイハットを押さえ、ブートヒルは上がる口角を御しきれなかった。一言で言うなら、最高だ。この一瞬の数合で悟ってしまった――この男はオレを殺せる、と。
 友だの愛だのと謳ったその美しい眼差しのまま、純美の騎士アルジェンティは躊躇なくこの心臓に槍を突き立てられる。奴はそういう人間だ。ここから顔を出さずともわかる、揺らぎのない気配が物語っているではないか。静かで、氷のように冷たく、それでいてマグマのように熱い、心地よさすら覚える殺気が。
 知らずぺろりと唇を舐めた刹那、その殺気が背筋を刺した。
「――ッ!」
「純美をここに」
 頭上に現れた純美の彫刻、その切先を寸でのところで避ける。落ちてきた彫刻は、床についていた手指のほんの数ミリの位置に突き立っていた。肝を冷やす暇もあればこそ、地面に突き立った根本から生き物のように数本の荊が生えてくる。
「オイッ、コイツは反則だろうが!」
「持てる力のすべてを尽くしてこその騎士の礼。遠慮はいたしません!」
 足を捕えかけた荊を撃ちつつ逃れ、コンソールから飛び出した先にはまたも彫刻が待ち受けている。勢いをつけて跳び越え、その弾みで開けたシリンダーに弾を込め直した。着地と共に薬莢が落ちる音が響く。
 間髪入れず踏み込んだ進路を塞ぐように目の前に落ちてくる彫刻が、ひとつ、ふたつ、みっつ。すべてかわして顔を上げれば、彫刻の向こう側に投擲の構えで大槍を掲げるアルジェンティがいた。周囲には伸びつつある荊。逃げ場はない。
 否。逃げる場所などない。最初から。
 前方の彫刻に向かって一発。左方に一発、背後に角度をずらして二発。同じように右方に一発――ぐるりと回りながら明後日の方向へ銃を連射したブートヒルは、同時に大きく跳躍した。帽子を押さえ空中に身を投げ出す。天地がひっくり返る視界で、アルジェンティが冷静にこちらに狙いを定め直そうとしていた。
 しかしそこへ五発の弾丸が襲い来る。跳弾で軌道を変え、すべて異なる方向から彼の命を狙う凶弾だ。大槍で弾き飛ばせば防御は容易い――弾が五発で済むのなら。
「アンタはマジで最高だ――ダーリン!」
 六発目の弾丸となったブートヒルは、変形した左腕を空中でまっすぐアルジェンティの頭に向けた。振り返りこちらを目で捉えながらも槍は五発の弾を防ぐべく動いているが、それでは頭蓋を狙う高威力の曳光弾を捌くことはできない。
 ほんの数秒のエネルギー充填の刹那。銃口の先で、逆さになった男の口角がたしかに上がるのを見た。
 ああ、おキレイに振る舞っておきながらそんな顔もできるのか。
 ますます最高だ、と思ったのと、チャージ完了の一瞬の無音、そして――“それ”が起こったのは同時だった。
 ドカン、とどこかから聞こえてきた派手な音と共に床が斜めに傾く。アルジェンティは体勢を崩しながらもランスで弾丸を弾き、ブートヒルは変形を戻した左腕で着地した。くるりと宙返りしてから直立するが、床は斜めになったままだ。
「ンだこりゃ――」
『警告。当艦の基幹エンジンは三〇〇秒後に爆発します。乗組員は全員退去してください』
「はぁ?」
「おや……」
 小爆発は断続的に続いている。船窓の外に視線をやれば、明らかに星空が上に向かってスライドしていた。要するに艦が落ちているのだ。
 ――と。そんな空に、見覚えのあるものが悠々と遠ざかっていくのが見える。
「……なぁ兄弟。アレ、アンタの艦じゃねぇか?」
 優美で繊細な装飾が施された艦は、ブートヒルがジャックしたこの戦艦につい先ほど乗りつけてきたアルジェンティの乗艦だ。鈍重な戦艦と比べて小型で足が速く、みるみるうちに距離を離していく。
「まさしくあれは、僕の宇宙船プライスレス号に相違ありません。なぜあんなところにあるのでしょう?」
 持ち主はここできょとんと首を傾げている。そしてたった今自爆を警告したカンパニーの艦、となれば答えはひとつだ。むしろなぜ思い当たらないのか、頭痛がする思いでブートヒルは額を押さえた。
「ホーリーウーウーボ、パクられたんだよ! カンパニーのベイビー共がアンタの艦で脱出しやがったんだ」
「……なんと!」
 ようやく脳の回路が繋がったようだ。アルジェンティは目を丸くして船窓に駆け寄った。距離を目測して「さすがに届きませんね……」と呟く。
「届いてたら何したんだ? 飛ぶのか? オイ、なんでアイツらがアンタの艦を操縦できてんだよ」
「貴方と出会えた喜びのあまり、承認キーをそのままにしてきたかもしれません。しかし今はどうでもいいでしょう――ここを脱出しなくては」
 あと一八〇秒、と機械音声が冷徹に告げる。車のキーを放置して出てきた大間抜けのせいで、諸共ここが棺桶になるというわけだ。
「脱出つってもな。避難艇は当然ねぇだろうし……飛び降りるしかなさそうだぜ」
 幸い、高度が下がったおかげで地面はギリギリ見える距離にある。四肢は無事に残るだろうかといったところだが、ここで爆発四散するよりは生存率が高い賭けだろう。
 問題は生身のこの男のほうだ、と隣の騎士を見遣ったそのとき、アルジェンティは「そのとおりですね」と頷いた。“そのとおりですね”?
 瞬間、躊躇なくランスを振り上げ船窓を破る。カンパニー製の強化ガラスでできているはずの窓はクッキーのように容易く割れた。そうして、強い風が吹き込み帽子を押さえる、その腕を強く引かれて。
「失礼、」
「――あ?」
 耳元で囁きが聞こえた、と思ったときには、空中に身を投げ出されていた。
「ホーリーベイビー! 正気かテメェ!!」
「ご安心を。傷ひとつなく地上へお連れすると誓いましょう!」
 元よりこうするつもりだったが、自分から落ちるのと人に落とされるのとでは話が別だ。アルジェンティも後を追うように飛び降り、ブートヒルの腕を取って引き寄せる。改造された共感覚ビーコンが翻訳しきれない罵声をそのすまし顔へと浴びせれば、一瞬離れた帽子を素早く捕まえ顔面に戻された。
 ブートヒルを横抱きにして直立姿勢を取ったアルジェンティはぐんぐんと落下速度を上げていく。頭上で戦艦の自爆が始まるのが見えた。あれも、このまま慣性に従って落ちていくことだろう。周囲に街はなかったと記憶しているが、運悪く人がいればご愁傷様だ。
 と、そんなことを心配している余裕はない。地表に叩きつけられるまであと数十秒。エメラルド色の眼差しは真剣に眼下を見据えており、何か策があるようだ。なければ困る、と眉根を寄せつつブートヒルはどうにでもなれと帽子で顔を覆った。
 びょうびょうと耳をつんざく風の音に紛れて、真摯に澄んだ声を聞く。
「感謝します、ブートヒルさん。貴方のおかげで僕は――愛の形を目にすることができたのですから」
 また“愛”だ。同じことを何度言う気だろうか。しかしその声音がどうにも――今までと様子が違うような気がして。
 ほんの少し帽子をずらしてアルジェンティの姿を垣間見る。騎士はほのかに赤らんだまなじりを緩め、愛おしげに微笑んでいた。見たこともない顔で。
 その表情に思わず目を奪われていると、アルジェンティは一転鋭く視線を尖らせて近づいてきた地表を見やった。ランスを翻し、ぐるりと円を描いて一閃する。
 タクトのように振られた槍先に従って地表近くに彫刻が並び、一斉に荊が伸びる。複雑に絡み合い、主人を受け止める網が形成され、ふたりはその中心へ飛び込んで――。
 地上数千メートルから落下してきた鎧とサイボーグを受け止められるはずもなく、ぶちぶちと引きちぎりながら地面に叩きつけられた。
「…………」
 轟音と共に地面を数センチめり込ませたアルジェンティは、しかし膝下を粉々にすることもなく直立していた。横抱きにしたブートヒルをしっかり支え、埃を払うように頭を振る。
「ご無事ですか、ブートヒルさん」
「……バケモンかよ、アンタ」
「おや。口が悪いですよ」
 もう少し悪い言葉はいつものように共感覚ビーコンによって翻訳された。ホーリーウーウーボ、と空を仰いで脱力する。自爆した戦艦は黒煙を上げて山向こうへ落ちたようだった。カンパニーの連中が盗んでいったプライスレス号は、とっくに影も形もない。
 指一本すら動かす気力もなかった。脱力しきったブートヒルの体重をすべて支えているはずのアルジェンティは、重たげな様子もなく立っている。その時点で何かがおかしいのだ、すべて今更だが。
「ブートヒルさん……その、ひとつよろしいでしょうか」
「あん?」
 アルジェンティは照れくさそうにもごもごと口ごもりながら呼びかけてきた。そちらへ視線を向ければ、先ほどまでの凛々しい表情はどこへやら、なんとも幼気にはにかみ上目にブートヒルを見つめる。長い睫毛の一本一本が見える距離だ、その声を聞き逃すはずもない。
「もしお許しいただけるのなら……無事に脱出できた褒賞をいただきたいのです。……貴方の愛の形を」
「……まだヤり足りないってか?」
「いいえ。……いいえ、弾丸も貴方の愛の形のひとつであることを、僕はようやく理解しました――ですが今回はそれではなく、」
 アルジェンティはそこでなぜか顎を引き、わずかに俯いてみせた。上目遣いの視線はちらちらとブートヒルを窺っているので、この姿勢が彼の要求を示しているようだ。ブートヒルを下ろして手を使うという発想はないらしい。
 意図を汲めず怪訝に眉根を寄せ黙り込んでいると、今度は仔犬のようにしょげ返る。お忘れでしょうか、と訊ねる声にらしくもなく良心をつつかれる心地がした。
「僕が風邪をひいたあの日のことです。ブートヒルさん、貴方が看病しにきてくださいましたね……目が覚めたら貴方はもういませんでしたが、僕は覚えています。眠りにつく直前、」
 皆まで言う前にブートヒルはアルジェンティの顔面に帽子を叩きつけた。舌打ちの音は辺りに響くほど大きい。
「狸寝入りかよ。このベイビーが」
「まさか! 意識を手放す前に運良く貴方の愛を感じ取れただけのこと」
「なぁ、アンタの辞書にはそういう語彙しか載ってねぇのか?」
 今日一日で何度その言葉を聞けばいいのだろうか。アルジェンティはブートヒルの帽子を避けてひょこりと顔を覗かせた。懇願の眼差しは煌めき五割増しだ、目だけでこれとは便利なものである。
「あの日からずっと、忘れられないでいました。貴方が見せてくださった純美の姿を。弾丸こそが貴方の愛であるというのもまた、事実なのでしょう……ですが、それではない愛も貴方には宿っているはずなのです。僕はたしかに見たのですから」
 朗々と謳ったと思えば、不意に背筋を伸ばし「そもそも」と目を閉じる。
「貴方の弾丸……“巡狩”もまた、形を変えた純美にほかなりません。誰かへの愛の姿なのですから。……それを今回、僕は貴方に教えていただきました」
 改めて開いたエメラルドの瞳はゆったりと笑みを湛え、“慈愛”と呼ぶのが相応しい柔らかな温度でもってブートヒルに注がれている。
 じっとその眼差しを受け止めたのち、ブートヒルは大きくため息をついた。顔面に叩きつけた帽子を彼の頭に乗せ直す。
「……で、アンタはご褒美のキスがほしいって?」
 途端、凛々しい騎士様は仔犬に逆戻りだ。まったく器用な男である。
 照れくさそうにまた顎を引くアルジェンティにもう一度ため息を返し、ブートヒルは投げ出していた両腕をぐいと伸ばした。絡める先は彼の首元。背中を浮かせて勢いよく距離を詰め、ほのかに紅潮した額――よりずっと下に向かって唇を押し当てた。
 顎を引いていたせいで狙いが少し逸れたが、お望み通りのキスである。
「おらよ」
 どうにでもなれ、とやけっぱちな思いがよぎるのはこれで二度目だ。再び脱力して空を仰いだそのとき、大事なことを忘れていたのに気がついた。
「オイ、アンタの艦はどうすんだ?」
「……はっ」
 しばし気絶していたらしいアルジェンティが意識を取り戻し、おもむろに歩き出す。どこへ向かっているのか知らないが、その歩みに迷いはない。
 横抱きにしたままのブートヒルを下ろす気配もない。
「あー……オレは楽できていいけどよ。ずっとこれで行く気か、兄弟」
「も、もう少しだけ。……離れがたいのです」
「……そーかい」
 プライスレス号のビーコンを辿れば見つけるのは容易いでしょう、あの美しさですから何度も奪われそうになったことがあるのですよ。そのたびに取り返し、装飾の隅々まで磨き上げてきたものです――照れ隠しのつもりかアルジェンティはぺらぺらと語る口を閉じようとしなかった。頭の上に乗ったままのカウボーイハットにも気づいていないらしい。
 うすく色づいた目元も頬も、長く美しい赤毛の先もよく見える。つい数分前まで繰り広げていたはずの死闘が夢だったかのようだ。心地よい殺気を恋しく思うと同時に――この真綿で包み込まれるようなぬくもりも悪くはないと、思ってしまった。
 絆された、とでもいうのだろうか。いよいよコイツの女神様に文句を言ってやらないと気が済まない。ブートヒルは“ご褒美”ではないキスで口を塞ぐため再度両腕を伸ばしながら、しっかり見ていやがれ、と女神に向かって中指を立てた。
 

 
 了

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