Happy Birthday らぶにゃいと🐑♥️🐈2020

早乙女あこちゃん、お誕生日おめでとうございますのきらあこえっちssです。
R18?R15?
とりあえず最初から最後までえっちなことをしています。


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 きららの唇が首筋に触れてくる。柔らかくて、あつい。少し湿っているのは先程まで何度も口づけを交わしていたせいだ。ちゅ、と吸い上げられた瞬間に勝手に声が出てしまった。いつもながら自分はこんな声が出せるのかと驚いてしまう。通常の思考とは別の、本能というべきか――そういうものが自分にも存在することを、あこは彼女に出会ってから発見した。
 きららの指がそっとブラジャーを外す。フロントホックだからすぐに外してもらえるわけで、だからすぐに指が乳房に辿り着くのは当たり前なのに、それがあまりにもスムーズなので、お待ちなさいと言う隙もなく与えられる刺激に翻弄されてしまう。今日はお泊りだから、だからこの下着をと自分で選んだっていうのに、墓穴を掘ったというか、まさかここまでとは思っていなかったというか何というか。
 ぐるぐると頭の中で考えているうちに、きゅっと乳首を甘く摘ままれて、痺れるような快感で思考は簡単に蕩けていった。
「あこちゃん、きもちいい?」
 耳元で囁いてくる砂糖菓子みたいに甘いふわふわの声。それさえも快楽に変換されてしまうので困る。もうすっかり全身が熱くなっていて、足の間がとろりと湿っているのが自分でも分かった。恥ずかしい。こんな風になっているなんて恥ずかしすぎて、きららにだけは絶対に知られたくないと思う。なのに、それ以上に触ってほしくて、何も考えられなくなるくらいに愛してほしくてたまらない。
「ね、きらら……っ」
「どしたの、あこちゃん」
「あにょ、そにょ、そろそろ……」
「うん」
 全てを口にしなくてもきららは頷いてそこに手を伸ばしてくれる。あこは思わずごくりと唾を飲み込んだ。
 と思ったら、なぜがきららの手がぴたりと止まった。
「ごめん、あこちゃん、まだだめ」
「はぁ?」
 その言葉の意味が分からなくて、訝し気にきららの方を見た。こんな雰囲気になったとき、きららが待てたことが、すぐに最後までしないなんてことが今まであっただろうか? というかいつもはこちらがねだるなんてしなくても有無を言わさず触れてくるっていうのに一体どうしたのだ?
 すぐに快楽の波が引くことはなくて、まだ体は刺激を求めて切なく疼いている。その欲望を押し込めて少しの理性を絞り出して考えてみた。そういえば今日はベッドに入る時間もいつもより少し遅かったというか、きららはやたらと時間を気にしていた。何か関係があるのだろうか。
「あなた、なにを企んでますの?」
「ギクゥッ」
「やっぱりなにかあるんですのね!? 変なことしたら承知しませんわよ?」
「ち、違うよぉ! ぜんぜん変なことじゃないって~!」
「ますます怪しいですわね!?」
「あ、あと2分30秒」
 はぁ!? と声を上げようと思ったのに、きららの手が次の瞬間にぬるぬるになっている太腿の間に滑り込んだので、声が全部甘い嬌声に変わってしまった。そのまま内腿を情欲を掻き立てるような手つきで触れてくるので思考は散り散りになっていく。
「あっ、は……んんっ、きらら、もう……っ」
 それなのに中心にはまだ触れてくれないので、もどかしくてどうにかなりそうだ。
「ぁあっ、きららっ……きりゃりゃぁ……!!」
「あと、8秒……」
 触れてほしいという、その欲望が涙になってひとつぶ、目尻から零れるのを自覚する。その瞬間、きららの指が下着を掻い潜った。もう既にしどろに濡れそぼった花弁の中心は易々と彼女の指を2本、3本と受け入れる。それらの指が中で刺激を始める前に、あこの膣壁はきゅうっときつく収縮した。
「あああああああああああああっ♡♡♡♡」
 背中を反らしながらビクビクとオーガズムに身体を震わせる。強い快感で頭は真っ白になった。瞳からはまた新しい涙が零れていた。求めていたものを与えられた悦びの涙。
 ようやく息を整えてきららの方を見ると、ご満悦の瞳と目が合った。
「あこちゃん、お誕生日おめでとう~♡♡」
「にゃあああ!?!?」
 思いっきり抱き着いてくるきららにまずはアワアワ。それから彼女の言い放った〝誕生日〟という単語に、はて、と思った。ベッドサイドのデジタル時計に目をやると、時刻は0:05と表示されていた。つまり日付が変わって、9月25日になっているというわけだ。だからきららの言うことに間違いはなくて、今日は紛れもなくあこの誕生日である。
 そしてあることに思い当たった。そういえば、さっきからきららは行為の間にもやたらとこの時計がある方を見てはいなかったか、と。すぐさま脳内コンピューターがカタカタピンポンとその解を弾き出した。
「あなた、さっきのはまさか……」
「だってあこちゃんにはお誕生日になった瞬間にいちばんきもちよくなってほしかったから……」
 そう言って照れたように笑うきららに、真っ赤になってシャーッと叫んだ。狙いを定めていいようにされてしまったことが悔しい。と同時に、そういうことをーーいちばんきもちよくなってほしかった、だなんて言ってくれる恋人を前に、新たな欲望が込み上げてくるのも自覚した。それも、とてつもなく強い欲望が。
「あなた、わかってますわね?」
「えっ、なになに?」
 目をぱちくりさせたきららの肩を掴んで身体を反転させて、そのまま押し倒して唇を奪った。舌を絡ませ、熱く、深く、きららを味わう。
「は、あ……、あこちゃ、どうしたの……」
「こんなにどうしようもなく、めちゃくちゃになりたいし、したいだなんて、こんなこと思うのも全部あなたのせいですわ。だから」
 あこの細い指が、キスで濡れたきららの唇をなぞる。
「責任取って今夜はとことん付き合ってもらいますわよ?」
「……や、優しくしてくれなきゃメェだよ♡」
「約束はできませんわね。わたくし、誕生日ですし、好きにさせていただきますわ?」
「あ、あこちゃん――!?」
 あこの唇がきららの首筋に触れる。
 ふたりの特別な日の夜は甘く、熱く、ちょっぴり激しく更けていくだろう。ふたりともがそんな予感に胸を高鳴らせていた。
Fin.

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