エアコン


十一月に入ると生放送の仕事が増える。
新しいドラマの番宣の仕事を終えたばかりの譲介がぼんやりとスマートフォンの電源を入れると、珍しく年上の人からメッセージが入っていた。
「バターと芋買って来い。」
芋………?
サツマイモかジャガイモかの指示もなくただ芋。
世間には、ジャガイモにバターを乗せただけの料理があることは知っている。キャンプで食べたことがあるけれど、譲介はTETSUがどちらを好んで食べるのかは知らない。
メッセージが入ったのはまさについさっきの話で、今、電話を掛けたらきっとまだつながるだろう。問題は、そこから先の会話だ。


TETSUは先月、新しいアパートに引っ越しをした。
彼が長く暮らしていた住まいからの転居を決めたのは、譲介が成人して以来、あちこちで立てている噂の女性問題――TETSUが言うように、男の節操なしが原因の問題をあたかも女性に問題があるような形で表現することには抵抗があるが――で実家に帰れない間、彼の住まいを定宿にしていることが週刊誌の記者たちに知られてしまったからだ。
「新しいヤサに引っ越した。譲介、おめぇは暫くうちに出入り禁止だ。」
引っ越し先の住所が書かれたそのメールを受け取ったとき、譲介がまずしたことは、その文面をガンガンとドラム缶を叩くような頭痛のする頭で百回読むことで、次にしたことは、彼の新しい家の周辺をグーグルマップの写真で確認することだった。
やはり、というか、常日頃から金がないと公言しているTETSUが次の住まいにと選んだのは、築年数が浅いとは到底言えない集合住宅だった。時代劇で言うところの長屋に近い様子で、セキュリティなどあってないものだろう。
金がないないと言っているのは、その月の中で貯蓄に回した残りの額でやりくりしているだけという話で、あの人の世代なら、突発的な出費にも貯めているもので対処するだろうという甘い気持ちでいたけれど、選ぶのがよりによって、前よりずっと壁が薄そうな部屋だとは思っていなかった。彼の蔵書数ではワンルームマンションは無理で、ファミリータイプの部屋を借りるしかないという理屈は分かる。礼金敷金違約金というのがどれだけ大きい金額が掛かるかも分かっているけれど。それが「分かっていたつもり」だったことを突き付けられた形になった。
今回の引っ越し騒動が、俳優としてある程度名前が売れてしまっているTETSUが、今でも玄人にしか名の知られていない演劇人の頃と同じような考えのままに行動しているというリトマス試験紙のような結果になってしまい、譲介は自分の仕出かしたことの大きさに頭を抱えた。
全体的にこの人のファンのマナーがいいとはいっても、そこそこ顔の知れるようになった俳優という自覚もなしに、こんなオートロックも警備員もいないような場所に暮らせると思っているなんて。ちらりと頭の中を掠めたそんな考えに、自分で自分に嫌気がさした。
自分が作り出した大きな問題に満足に対処することも出来ない、世間知らずの大卒の役者。それが今の和久井譲介だ。
謝りたい、とも思った。けれど、彼の頭が冷えてないタイミングで直接対話をして、どの面下げてと言われるのもまた辛い。折衷案として、ショートメッセージを送って、謝りに謝った。
逆効果だろう、逃げるなと、一也には散々こき下ろされたけど、譲介はTETSUに、演劇以外のことでダメ出しをされるのが怖かった。普段は、俳優として以外の自分を見て欲しいと思っているのに、呆れた二律背反だ。
そんなこんなで、新しい住まいの住所を教えて貰えてはいたけれど、また来いと遠回しにでも言われたのは今日が初めてだった。
ままよ、と謝罪の連絡をした後で、アポなしで彼の新居に飛び込んでいった前回は、一也の予想の通り、火薬庫が爆発したかのような喧嘩になったのだ。出てけ、だの、僕の才能だけが好きなんでしょう、だの、これまで言いたくて言えなかったことをさらけ出しての大喧嘩で、矛先を納めてもらうために、近くのコンビニで、彼が好きな酒と自分が飲むための牛乳とを買って謝りに行く羽目になった。

あれから半月。譲介はTETSUからの久しぶりのメッセージを眺めて嘆息した。
古い鍵とキーホルダーを貰ったかつてのあの日は、寝られないほど嬉しかったけれど、彼が引っ越してしまった今では、二度と使えないのだ。
次は、以前のように気軽に渡してくれるはずもないだろうし、こちらから頼める話でもなかった。どっちの芋ですかと聞いて、バターと買って来いっつったらひとつしかねえだろうがと臍を曲げられた上で、せっかく開いた天岩戸が閉じてしまうのが怖かった。
そもそも、無難に考えればジャガイモだろうけれど、彼の田舎に独特の風習がある可能性も捨てきれない。都内で生まれ、その後の二度の親の転勤を経て、また都内に出戻って来たという経歴を持つ譲介は、そうした食文化の違いが、遠慮のない関係においては喧嘩の火種になることを良く知っている。
卵焼きには甘い砂糖が入り、ところてんは酸っぱいタレで食べる。
郷に入っては郷に従えの形で自らの好みを腹の中におさめて来た譲介は、自分とは違う人間を演じながら、我を出した自分でもいられる、奇妙な演劇の世界にのめり込んで、そうして彼に出会った。
まあ、この際だから両方持って行くという選択肢もあるにはある。万一ジャガイモが残ったとしたらカレーを作って貰えばいい話で、どちらが残ったとしても、あの人の食卓を彩ることになるだろう。その手を使うのが一番無難かもしれなかった。それに、どうせ欠食児童だと思われているのだから、今更誤解を補強したところでなんということはない。
これから行きます、と返事をして、別の『用事』には「急用が出来た。ごめんね。埋め合わせはするから。」と定型文の連絡を入れる。半年予約が取れないレストランとホテルの予約を入れていると言ってた気がするけど、まあいいか。
譲介にとって代わりが利かない人は、世界にただひとりだけだ。

「お、来たか。」
譲介がいつもの階段を上ってノックをすると、扉の奥から年上の人が顔を出して、チェーンを外してくれた。
「………おい、入らねぇのか?」
普段なら、ここでお邪魔します、と家主の横を通り抜けてずかずかと中に入って行く譲介が玄関先で呆けているので、TETSUは妙な顔をした。
「どうした、疲れてんのか?」
綿入れ半纏を着た年上の人は、訝しげにこちらを見ている。
ふかふかとした青色の上掛けを羽織っての懐手。けれど年相応というのでもない。
前に逢った日に比べて、少し襟足が短くなっている。
可愛い、という単語ひとつが頭に思い浮かんで、譲介は頭の中がカッとなった。
「あ、入ります。すんません、これ買ってきました!」とスーパーの袋を持って頭を下げると、馬鹿ヤロオ、声落とせ、と叱られてしまった。
パシリに使って悪かったな、すいません、と小声で言い合いながら狭い玄関を中に入る。
「妙に重いな、男爵とメークイン両方か?………おい、譲介。芋違いのヤツまで買えとか言ってねえぞ。」
袋の中にある細いサツマイモに気付いた彼は、中を見て顔を上げた。
目が合った。
TETSUさん。
もう一度、謝らなきゃならない、と思うのに、言葉が出てこない。
恋人じゃないけど抱き着きたい。
この人が好きだ。
黙ったままの譲介に、TETSUは眉を上げた。
「……相当疲れてんな。手ぇ洗って、ストーブの前で温まっとけ。」と言われて、ハッと我に返る。
「あの、引っ越しのこと、すいませんでした。」
結んだ唇を開いて、譲介は言った。頭を下げる。
子どもの頃は、何をしでかしても、ごめんなさいとそら涙を流して謝ったら、大抵の大人は譲介のことを許してくれた。子どもだったから。今となっては同じ手を使うことは難しいし、かつての不実な方法を今日この場で試したいとも思わなかった。
そもそも自分が蒔いた種だ。以前より距離を置かれるとしても、仕方がないな、と思ってうなだれていると、TETSUは譲介の頭に手を置いて、済んだことだろうが、と言った。
「第一、おめぇひとりが何とかしようと思ったところで、どうもできねえだろうが。……世間ってのは、コバンザメみてえな生き方をしてそれを疑問にも思っちゃいねえヤツの方がずっと多いんだよ。業界じゃ、もっとどうしようもない話がいくらでもある。」
「怒ってません?」
「だから、蒸し返すなってんだ。」
これでチャラにしてやる、と言って、TETSUは譲介が持って来たビニール袋を持ち上げた。
上がれ、と譲介を中に入れてから施錠しているTETSUの背中は、ふっかりとした綿入れのせいか、いつもより丸くなっているように見える。
ずっと見ていたい。
そう思ったのが伝わってしまったのか、「そんなにおかしいか、これ?」と振り返ったTETSUは指先で半纏の袖を引いた。
似合うとか似合わないとか、そういうことじゃないんです!
譲介はそう言いたかったけれど、鏡を見てください、と言ったところで、彼の眼には、普段通りの自分が見えるだけだろう。
「今日のTETSUさん、あったかそうだなあと思っただけです。」
襟元にボアが付いたブラウンのジャケットを脱ぎながら、譲介は彼に微笑みかけた。パーカーは今の時期には寒すぎる。
似合わねぇならそう言えよ、と言いながら彼は疑り深そうな視線をこちらに向けて来る。
譲介は、ハイハイTETSUさんは何を着ても似合ってますよ、と極力感情を排した言い方を心がけながら、いつもの壁にあるハンガーにジャケットを掛けて、シンクで手を洗った。
厚手の冬用の靴下を履いていても、足元はかなり冷たい。
室内に入ってみると、十分に暖かいようにも思えるけれど、そのうちこの温度に身体が慣れてしまえばどうなるかというところだった。冬はほとんどエアコンを稼働させないTETSUの部屋は、ストーブの周りだけは暖かいけれど、それ以外は妙に冷えるのだ。
沸騰する薬缶を上に置いた旧いタイプの灯油ストーブの前に腰を下ろし、火に当たって手をこすり合わせていると、「こいつと同じのを一枚買ってやろうか?」と訊かれてしまい、譲介は返事に詰まった。
「……僕はまだ十分若いからいいです。」
「若い若くねえの話じゃねえよ。オレの家から帰って風邪ひいてたなんてことになっちゃ、親に申し訳が立たねえって話だ。……まあ、おめぇがこういうのを違和感なく着こなせるような年には、オレはもうこの世とおさらばしてるだろうがな。」
今日の彼の冗談は、いつもの子ども扱いより酷い、と譲介は眉を寄せた。
「その冗談、全然面白くないです。」
「今のが冗談に聞こえたかァ?」とTETSUは笑っている。カメラが回っているときしか見たことのないニヒルな笑い方で、譲介は腰が引けそうになった。
「いいえ。」
「安心しろ、おめぇがガキをこさえて子育てするくらいまでは付き合ってやるよ。合鍵も、玄関に新しいのが置いてあるから出る時に持ってけ。」
流石に、もう玄関前の鉢ん中に入れとくのは無理だろうからな、と言われて譲介は瞬きした。
喜んでいいいのか悲しんでいいのか分からない。
第一、こんな風に、許してもらうことがあってもいいのだろうか。
こうした一連の面倒ごとは、譲介が彼に恋している間、ずっと続くだろう。
今回はこれで良くても、二回、三回と続いていくうちに、彼も僕に嫌気が差すはずだ。
そうも思った。
それでも、彼の差し出してくれた鍵を、譲介は握りしめて離したくはなかった。
「……ありがとうございます。」
言われた場所に取りに行くと、そこにあったのはキーホルダーが付いていない鍵だった。スペアキーをわざわざ作ったという話ではなくて、ふたつある鍵の一つをくれたのだろうか。
冷たい金属は、握りしめると、少し体温に馴染んだ。
譲介はそれを、さっとポケットに仕舞いつける。
現金なもので、彼に許されたと分かった途端に、心に余裕が出来たのか、部屋の寒さが気に掛かって来た。今の室温は、少なくとも十七度を下回っている気がする。
「TETSUさん、あの、そろそろエアコンも付けたらどうですか。」
それなりの電気代になったところで、今の彼の収入なら払えないこともないだろう。
そう思ったけれど、TETSUはいつものように「それがかったりいからこうして着膨れてんだろうが。」と言うだけだ。本来なら障子で仕切りをして和室が二部屋になるところをフローリングに替えたという洋室はそれなりの広さで、夏と冬は暖まるにも冷えるにも時間が掛かる。
「電気代、節約してるんですか?」と聞くと、TETSUはがりがりと頭を掻いた。
「まあエアコン代ぐらい節約したところで、大体は灯油買って来たらそれで相殺だがな。……おい、このバター国産じゃねえのかよ。」
「駄目でした?」
「いや、まあどこ産だろうが塩が入ってるやつならいいんだけどよ。」と言って、TETSUはパッケージの裏を見て原材料を確認している。
「あ。」
「あ、ってなんだよ。……買う前に見てねぇのか?」
「すいません。高いバターの方がいいかなと思ってて、すっかり忘れてました。」
普段はバターを買う時は、有塩とパッケージに書いてあるものを選んでいた。焼くにせよ茹でるにせよ、調理の際には塩を使うだろうけれど、バター自体に塩気があるのとないのとでは全然違う。
「まあ、料理ってほどのもんでもねえけどよ。こんなもんは、普通は炊く米がねえときの非常手段だからな。」と言ってTETSUはジャガイモの袋を持ち上げた。
「なぁに殊勝な顔してんだ。これはオレの指示ミスだろうが。まあ、いい。今回はセーフだ。」
こっちの芋はどうするか、と言って、TETSUはなぜかサツマイモの袋を先に開けている。
ごろごろと太った大きなさつま芋の隣には、なぜかごぼうよりちょっと太いだけという大きさのノーブランドのサツマイモが売っていて、譲介が今夜買ったのはそれだった。
その辺りで一番安い食材は腐りかけでなきゃ、大体旬の食材だ、と言う年上の人の薫陶に従って買い物をしてきたのだった。この家でままごとのようにカレーを作る以外はほとんど自炊をしない譲介にとって、食材を選ぶというのは初めての試みに近い。
「駄目でしたか?」
「そういう訳じゃねえよ。そもそも、ストーブでこっちを焼く方が、ジャガイモをそのまま茹でるよか早ぇなと思ってよ。」
「僕はどっちでもいいですけど。」
「じゃあ焼き芋にすっか。」と言ってTETSUはサツマイモを洗ってアルミホイルに包んでいる。
年上の人は、自炊生活が長いせいか、味付けは雑だけれど手際がいい。あっという間にストーブの上から薬缶が退かされて、サツマイモが取って替わった。
まさかと思うけれど、これが夕飯なんだろうか。
「TETSUさん、夕食は?」
「……まあ菓子パンは食ったな。」と言葉を濁されて、譲介ははあ、とため息を吐いた。
外で働くアルバイトの間は必要に駆られて三食食べているようだけれど、本業の間は、脚本を読み込んでいる間に夕飯を食いっぱぐれる、というところのある人だった。譲介はいつもの中華料理店で彼の好きな蟹炒飯や翡翠餃子といった定番の飲茶をテイクアウトしてこなかったことを悔やんだ。
ストーブの前に敷かれた毛足の長いカーペットに腰を下ろし、「僕がいなくてもちゃんと食べてください。」と譲介は言った。
普段なら、おめぇはいちいちうるさい、と言わんばかりの大きなため息が聞こえてくるところが、今日は何のリアクションもない。
聞こえないふりしないでください、と譲介が言うと「分かってるっての。」と拗ねた声が帰って来て苦笑した。
「おい、なんか飲むか?」
火に炙られるアルミホイルを眺めていたら、緑茶とインスタント以外のコーヒーもあるぞ、と言われて、譲介は暖かいストーブから腰を上げ、TETSUがそういうものを仕舞っている中をごそごそと探した。他にも、やっぱり砂糖入りのインスタントコーヒーとかココアのようなものが入っていて、緑茶とコーヒー以外の選択肢もないではないが、テーブルにはTETSUが出したらしい未開封のグアテマラの粉、同じく未開封の知覧茶と書かれた緑茶の袋があった。
「珍しいですね、お茶あるんですか?」
譲介がTETSUの家に来る時はいつも、冷蔵庫の中に牛乳と、棚にインスタントコーヒーがあるかないかというところだった。
「村井さんからの貰いもんだがな。」という返答に、譲介はそうなんですか、と白々しく頷く。
TETSUさんの古参ファンは、村井さんがこの人と懇意にしていることを知っていて、村井さんの出演する演劇を見に行くことを「大村井詣で」と称して、TETSUさんをお願いしますの気持ちで色々貢いでいるのだ。賞味期限が長く、ちょっとお高いお茶やコーヒーに、それからお米。内情が分かっているだけに、譲介が素知らぬ顔でご相伴に預かるのがなんだか申し訳ないような気持ちだった。
「緑茶がいいです。」と答えながら、TETSUさんのあれ、もしかして村井さんとペアルックじゃないだろうな、と譲介は不安になって来た。
そんな譲介をよそに、TETSUは「コーヒーはまた明日にするか。…おい、ぼんやりしてねぇで、芋が焦げねえか見とけよ。」と言いながら、ポットを準備している。
本当に平常運転だ。
「あの、TETSUさん。」
「何だ。明日、朝から移動する仕事でもあんのか? まあ、前の部屋の終電よりは大分遅せぇがな。」と言いながら、TETSUは前の部屋から持って来たらしい古い壁掛けの時計を眺め、芋が焼けるまでってのが微妙だな、と呟いている。
「僕、今日泊まってっていいんですか?」
「好きにしろ。」と言って、TETSUは、譲介に入れたばかりの緑茶を出した。引っ越しの際にどこからか出して来たのか、見たことのないマグカップだ。
「毛布も、越した後で洗濯に出しといてやったから、まだ大丈夫だろ。寒くて寝られねぇかもしれんが、文句は言うなよ。」と言って、TETSUはエアコンのスイッチを持ち上げて暖房を入れた。
ごうごう、と普段スイッチを入れてないらしい機械の大きな作動音がする。
夏からずっと付けてないせいか、妙な匂いまで漂って来て譲介はとっさに顔を顰める。防犯上窓は開けられないと思っていたけど、と窓際に視線を移すと、並び立つ本棚の前に立ち、背を丸めて中段から本を取り出しているTETSUの姿があった。
この人のところに帰って来た。
改めてそのことについて思いを馳せ、暖かな緑茶を啜っていると、TETSUは知らぬ顔で「おめぇがいないうちに買った本だ。」と言って、譲介の新しい課題図書を床に積んだ。
部屋の中が暖くなるにつれて、サツマイモが焼ける甘い匂いが漂って来る。
もう少しくらい怒ってくれてもいいのに。譲介はそんな風に思いながら、自分を甘やかす手管に長けた年上の人から目を逸らした。

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