大腸カメラレポ

人生初・大腸カメラをやってきた。
結果、異常はなかったのですが、おもしろい体験だったので(異常なしだったからそう思えるとも言える)せっかくなので記録を残すことにした。

このさきずっとウンコと肛門の話なので気をつけてください。
おもしろがったり共感したり、今後の参考にしたりしていただけたら幸いです。

大腸カメラとは:
尻から内視鏡を入れて大腸を観察する検査 ポリープが見つかるとその場で取ることもある

※※※個人差や病院による違いがかなりあると思われます。あくまで私の記録です※※※


~経緯~
人間ドッグで便潜血陽性(2回中1回)だったので精密検査を受けることに。
もう一回便を取るとかかな……と軽い気持ちで検査の予約をしたら、なんと大腸カメラだった。
ちなみに予約取れたのは4ヶ月後くらいだった。早めに行動大事…!


~検査の数週間前~

病院に行って事前の問診を受ける。日頃の💩のコンディション、頻度について聞かれたりした。
同時に検査の説明を聞き、検査の前々日から飲む下剤を処方してもらう。
検査前の注意事項の紙を渡される。前日の食事、検査の流れ、ポリープが見つかったらその場で切除し一泊入院になるなど色々書いてある。


~検査の前々日~

できれば一週間くらい前から食事に気をつけるとより良いらしいが、普通にバクバク食べてしまう。
なんとなく普段より水分多めに飲むようにはしていた。効果が出てほしい。
夕食後に下剤(めっちゃ下る系ではない。ほどよく促進されるかんじ)を飲んで就寝。


~検査の前日~

翌日、いつもより駆け足で元気な💩が出る。下剤の効果をてきめんに感じる!
検査前に食べてはいけないものにネギ、ゴマがあるのだが、昼食時うっかり食べてしまう。腸に残りやすいらしい。どうしよう……。念のため水をたくさん飲む。スムーズに排出されてほしい。
注意事項はしっかり読み頭に叩き込んで行動するべき。

前日の夕食は20時までに摂り、それ以降は絶食。(水・お茶・スポドリはOK)
検査前ごはんの定番・うどんをバクバク食べる。とにかくごはんを食べたくて仕方ないので、とろろと卵をトッピング。薬味は入れていない。ヨシ!おいしかった。

下剤1(前日と同じもの)、下剤2(より下し効果があるらしい)を飲む。
いつでも来い……!💩 という気持ちで夜を過ごすが、何事もなく夜はすぎていく。


~検査当日 朝~

いつでも来い……!💩という気持ちで朝を迎えるが、まだ出る気配がない。
朝は絶食。(水・お茶・スポドリはOK)
ここにきて慌てて大腸カメラの体験談をネットで探す。
待ち時間が結構あるからタブレット持っていって映画見てた~とか見かけたので、それはいいですねぇ!と思い、タブレットに映画をダウンロード。早く見たい。

何事もなく出発時間になる。頼むからはやく出てほしいけど今はやめてほしい。
ハラハラしながら病院に向かい、平穏なお腹のまま無事到着。よかった。

問診、血圧などの測定、血液検査などを受けて検査本番に備える。
諸々終わると、検査の詳しい段取りを説明される。ざっくり以下の通り。

・大量の下剤(正式には腸管洗浄剤)を2時間かけて飲む。早く飲みすぎても遅すぎても駄目
・大腸がきれいになるまで頑張る。腸の動きを促進するために歩いたりするのがオススメ
・準備ができたら検査着に着替える。
・検査室に移動し、検査開始。大腸の開始地点まで内視鏡を入れ、抜きながら異常がないか観察していく。



~下剤(腸管洗浄剤)を飲む~

目の前に巨大スパウトパウチがドン!!と置いてある。
その量なんと2リットル。

2時間かけてこれを全部飲む。30分ごとに500mlのペース。
かつて飲み放題の飲み会でビールを延々と飲んだ経験から、液体を2リットル飲むことは不可能ではないと分かるが、ビールじゃなくて下剤だしな……バカ飲みしたのも若い時の話だし……。

容器には◯時までにここまで飲む、という目安の目盛りがついていた。
何をどこまでしたか忘れがちなタイプなのでありがたい。

ちなみに下剤飲んだのは広めの休憩室みたいな部屋。広い机で飲んでもいいし、半個室みたいなブースを使ってもいいと言われた。
職員さんの休憩室とも兼用だったようで、私が下剤を飲んでる向こうにお昼ご飯食べてる人が現れたりした。
私がいまここでもらしたら一体どうなるんだろう……。食事と排泄が同居する部屋、おもろすぎる……

自宅や個室で下剤飲む病院もあるらしい。
集中して飲みたい人や括約筋に不安がある人は絶対そっちのほうがいいと思う。

下剤(腸管洗浄剤)の味は、知っているものの中ではOS-1が近いような?スポドリにも似てる。
少ししょっぱみがあり、OS-1よりえぐみが少なく、スポドリにしては甘さがないかんじ。

思ったより飲みやすいかも!と安心したのもつかの間、特別おいしくもないのですぐつらくなってくる。
給水マシンの水(お湯)で口直ししながら飲み進める。うすら寒かったのでお湯も出るタイプで助かった。普通の水がすごくおいしく感じる。

30分もしない間にファースト便意が訪れる。よかった!早足でトイレに向かい排出。
下剤飲みルームに戻り、ひたすら飲み……出し……を繰り返す。
時々看護師さんが様子を見に来て、体調に変化はないか確認したり、励ましたりしてくれる。

下剤飲みルームには💩の変化を5段階くらいに分けた見本の画像が置いてあり、それと見比べて今自分はどのフェーズかな…と判断する。
何も固形物が混ざっていない黄色っぽい液体が出ると腸がきれいになったサインで、この状態を目指す。

飲んでトイレ行ってを繰り返すので、思いのほか暇じゃない。ぜんぜん映画なんか見る隙がない。
飲みながらFGOの冠位のやつを黙々周回する。おかげでマシュとボイジャーくんの冠位のやつが終わりました!細切れ集中力でもできる1wave周回最高!

1時間~1時間半もすると、催し間隔がより短くなってくる。1時間で5回以上行ったかも。
過去に激ヤバ腸炎になった時もここまで頻繁じゃなかった。もうかなり液体に近付いてるけど、固形物もまだまだ混ざっている。
正直いうと肛門にヒリつきを感じつつある。最初からもっとやさしく拭けばよかった……


ここでいつか大腸カメラを受けるみんなへアドバイス
・下剤飲んだあと、便意予告のオナラかも?と思ったらそれはもう『実体』なので、素早くトイレに向かうべし
・下半身の服と下着はワンストロークで脱げるものがいい 少しのベルトやボタンが命取り
・洋式では脚を組んで座ると自然にお腹に力が入るので疲れにくい 長期戦のふんばりでいこう
・ウォッシュレットは両刃の剣 水勢と使用ペースに気をつけよう(敗北)


不思議なのはこれだけ下してるのに、下痢特有のゴロゴロ……って腹痛がぜんぜんないこと。これが腸管洗浄剤の効果?すげ~
腹痛がないのはありがたいけど、💩サインが出口付近の『気配』のみになるのが不安でもある。腹痛のない『気配』って意外と屁と見分けがつきにくい。

ツイッターで見たことある
ウンコ「オナラです」 肛門「通ってヨシ!」
のやつに誰でもなりうると思う。スリリング。

1時間半~2時間経過。
水分ずっと飲んでる&トイレ行きまくってる&都度手を洗ってるせいか、かなり体が冷えてくる。給水マシンのお湯が救い。

この頃になると、ほんのりふんばるだけで尻から水が出る状態になった。もはや便という感覚はなく、本当にピューっと水鉄砲みたく水が出る。
激ヤバ腸炎になった時もここまで水じゃなかった。ほんとうに腸管を洗い流してるんだ……!

下剤飲みタイムを終えた後も、排出しきる時間(?)として2時間ほど同じ部屋で待機した。
肛門のヒリつきがやばいのでできるだけ溜めてから行きたい V.S. 着替え持ってきてないから「通ってヨシ!」になったら大変だ…… のせめぎあい。

待機中もずっと出口付近の『気配』と対話しながらトイレに通う。体感10分に1回は行ってた気がする。
予断を許さない状況ってこういうこと? 頭ではなく肉体で理解しました。

出す度にどんどん固形物が減っていって、検査直前の時間になって、ようやく最終目標であった「何も固形物が混ざっていない黄色っぽい液体」が出た。よかった~

寒さと肛門のヒリつきと『気配』との対話でけっこう消耗してしまって、最終的にはじっと座ったまま気を紛らわすために短い尺の動画を延々と見てた。
本当にぜんぜん映画見る余裕なかった。



~着替え、そして検査~

迎えに来た看護師さんについていき、検査着に着替える。
甚平タイプの上下と、ハーフパンツ型の紙パンツ。
紙パンツは尻側にスリットが空いてる。合理的。

先生から最終確認的な診察と説明をしてもらい、いよいよ大腸カメラルームへ。
検査時間は20分程度、まず大腸のつきあたりまでカメラを入れて、抜きながら観察する。

大腸カメラ中に鎮静剤を使う病院もあるそうだけど、私が行ったのは使わない病院だった。肛門に麻酔ゼリーを塗るので(肛門には)痛みはないとのこと。
なので大腸カメラ中も普通に意識があり、せっかくなので自分の大腸内を見せてもらった。
(感想:モツ鍋って本当にモツなんだ!)

まずは検査着のズボンを脱ぎ、下半身は紙パンツの状態になる。
検査台に横になる→血圧などの測定器具を装着→体勢指示される→肛門付近を拭かれる→麻酔ゼリーを塗る→じゃあ始めますね!
というかんじであっという間に開始。

すべての動作が無駄なく素早く、全員テキパキしていて、恥とか感じる隙がない。すごい。
麻酔ゼリーは多分表面だけじゃなく中にも塗られてるけど、速すぎてよく分からなかった。幼い時に座薬入れられた時の感覚を思い出した。

検査台の横にはモニターがあり、ここに内視鏡の映像が映される。
暗くなった部屋で、先生がモニターで現在位置(?)確認しながら大腸カメラを入れていく。
麻酔ゼリーのおかげで本当に痛みはなかった。なにかいるかも?くらい。
たぶん大腸カメラって太い💩よりは遥かに細いから、肛門的にはそんなに恐れることはないんだろうな。

入口(出口)付近はぜんぜん無事だけど、大腸内はそうはいかない。
なんか…なんとなく何かが蠢いてる感覚がある!!
圧迫感があって苦しく、時々チクッとした痛みもある。おそらく曲がり角を通ってる時、中からぐっと押されるかんじがして、これが鈍痛とチクッの合体技みたいな痛みでなかなかつらい。

まだ耐えられる程度の痛さだけど、姿勢を変えられないのが地味にきつい。(お腹痛い時って丸まりたいよね)
リラックスしてゆっくり呼吸してくださいと言われていたけど、痛みを感じてる中でそれをするのは相当難しい。
せめて呼吸が早まらないようにを意識しながら、モニターに映る自分の大腸を眺める……。

モニターにはしっかりカラーで自分の大腸内の映像が映っている。想像していたよりすごく鮮明!ひだの立体感や血管が透けて見えているのもはっきり分かる。
想像上の内臓より、毒気のないかんじの明るめのピンク色がずっと続いている。

大腸の開始地点に着くまでが本当に長く感じた。
先生が最低限喋るタイプの方で、あとどれくらいかも分からず、苦し紛れに「いまどのへんですか?」と聞いたら、一瞬間が空いたのち「左上のあたりです」と言われた。
(たぶん、専門用語では伝わらないから言い換えるなら…とか考えてる雰囲気の間)
その時ちょうどお腹の左上のあたりに一番圧迫感とチクチクした痛みがあったので、現在位置……分かるんだ……!と思った。

ようやく大腸のつきあたりに到達。
先生に「大腸の奥まで来ました。これから抜きながらみていきます。これが小腸の出口ですね。これが盲腸です」というかんじで淡々と教えてもらう。
一瞬で形とか観察する暇なかった。もっと腸の予習してくればよかった。

大腸カメラは抜く時に大腸内に空気を送り込み、大腸をふくらませながら観察する。
空気を送られ始めたため、お腹に張りを感じるようになる。ハイパー便秘でお腹にガス溜まってる時に似ている。

体感だけど、入れてる時より抜く時のほうが痛みや苦しさがあまりなくて楽だった。(慣れただけの可能性もある)
ただ抜いているときは、便秘と下痢が同時に起こってるような中々ない感覚があって、おもしろくもあり不安でもあった。
腹本体は便秘で出ない~になってる時のあの重たさがあるのに、出口付近はずっと何か出そうなくすぶりがあるかんじ。

検査中の体勢について。最初は横向きだったけど、途中で体勢を変えるように指示されて、最終的に仰向けで左脚を立て、左脚の太ももに右足首ををかける姿勢になった。(文で伝えるの難しい……)
先生は右側に立っているのだが、内視鏡を操っている手元の様子は自分の右脚に隠れてよく見えない。
どんなふうに動かしているのか少し気になったけど、見えないおかげで不安が軽減された。

検査中にオナラが出そうになった時は我慢せず出してくださいと言われていたので、肛門のなるがままに任せるぞ!と意識する。
もしかしてオナラではなく下剤を飲んだ成果の『残滓』が出るのでは?という不安があったものの、ここは常に💩と隣合わせの場。
検査の説明時に「汚れる可能性があるので靴下は脱いでください」と言われたのは、おそらく『残滓』が出て汚れる場合があることのほのめかし……。
万が一があっても重く受け止めすぎることでもないでしょう……。

大腸内は部位によって襞の付き方が違っていたけど、共通しているのはずっとほぼ同じ明るいピンク色で、網目状の血管がくっきり見えていること。
先生が「血管がきれいに見えていますね。これが正常な状態です」など解説してくれる。

体感もう20分は経ったのでは?という頃、麻酔ジェルが乾いてきたのか肛門付近でかすかに擦れを感じるようになる。
麻酔ジェル足してもらおうか迷っている間に、大腸内でグンッ!と急カーブを通過してるかんじの強い圧迫感が。
入れる時より抜く時の方が楽ではあったけど、抜く時では一番この区間がつらかったかも。

ウッ苦しい!言う余裕ない!どうしよう!と焦っていると、「はい終わりました。大丈夫でしたね」と声をかけられた。
苦しさから解放されたのと、異常もなかったとのことでとてもほっとした。



~検査後~

終わった瞬間、素早く尻を拭かれる。万が一『残滓』が出ていたとしても、この手際の前では気付けないだろうな。
起きて検査着のズボンを履いて別室に移動し、大腸内の写真を見ながら先生から説明を受ける。

特に異常はなく、観察しきれなかった場所(襞の裏側など)にポリープがある可能性はゼロではないが、経過観察でいいとのこと。よかった!
費用は6000円台だった。ポリープを取ったりすると一万円以上するらしい。

病院から出た足ですぐミスドに行き、たまごチャーハンとドーナツ3つを食べて帰宅。
ハニーチュロができたてのタイミングだったようで、表面の角がつんと立った食感と、ほどよいもっちり感が両立していてとてもおいしかった。ハニーチュロの両端をくっつけてる部分好き!
疲労と血糖値スパイクで家についた瞬間に爆寝した。
(この日のあすけんは13点だった)



~検査の次の日以降~

翌日、まだ尻から水が出るのでは?と一抹の不安があった。
念のため色の薄い服は避けるなど対策をする。無事何事もなく一日が終わる。
また、前日のトイレ行きまくりによる肛門のヒリつきが残っていたが、この日は排便がなく(前日食べたものがまだ大腸まで来ていない気配)肛門を休ませることができた。

翌々日、完全回復。
通常状態の便も出た。肛門のヒリつきも回復。よかった~



~まとめ~

つらいけど未知の痛みではないから思ったより平気だった!
これまでの人生で腹痛経験はぼちぼちある。
大腸カメラ中の感覚は、この不穏な気配と痛み……下痢の時にあった! この空腹なのに満腹と錯覚する苦しさ……便秘の時にあった!など、経験済みの痛みと似ているものが多かったので……
つまり未知の痛みではないので、そこまでの恐怖感はなかった。

ちなみに、今までで一番痛かったのが「前歯の神経治療した時に麻酔注入されてる瞬間」で……
これは感じたことない位置(鼻の真下の奥の方、感覚的には頭のドセンター)に『痛い』と『熱い』の塊をぶちこまれるかんじで、本当に未知の痛みでいい大人なのにポロポロ涙でた。
これに比べればマシ。

でも下剤飲むのと便意との対話が大変だったので、もう大腸カメラはもうこりごりだよ~。
ただ、大腸ポリープ切除経験ありの家族がいるので、自分もリスクが高めなのかな……と思っている。万が一またやることになった時は、心してやりたい。
その時はやっぱり、自分の内臓の中継が見れる機会なんてめったにないから、鎮静剤なしでモニターごしに自分の大腸を眺めたい。
今後も定期的に人間ドッグに行き、自分の体に気を配って過ごしたいと思う。



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