いつもあなたが一番可愛い

【可愛いね可愛い、とっても可愛い、だぁいすき】のssの続き。
R15?
お互いに可愛いって言いまくるきらあこちゃんの夜の様子です。


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 あこの細い指が、するりときららの下着の中に滑り込んだ。
「こちらも、随分可愛らしいことになってますわね……」
 耳元で囁く。そうしながら、もうぐっしょり濡れたそこの上で指を踊らせれば、思った通り可愛い鳴き声が聞こえてきた。
「ぁあああんっ、あっ、あ、あーーーーっ」
 触れただけで軽く達してしまった彼女に口づけを落とす。お互いの唇から荒い息が漏れていた。熱い。熱くて溶けてしまいそうだ。胸の内から愛しさが込み上げてくる。
 大切な恋人の「性的な可愛い」瞬間は、こんなに素敵で幸せなものだったなんて。自分よりもきららの方が先にこのことに気付いていて、何気ない時にあこの「可愛い」を見出だされていたことが悔しい。
 確かにこれまでにだって身体を重ねたことはあったけれど、どちらかというと恥ずかしい方が勝っていて、イケナイことをしている罪悪感さえあった。そういう気持ちだって、行為を十分に燃え上がらせてはいたけれど。
 恥ずかしがらずにもっとちゃんと向き合っていれば良かったなんて少しの後悔が頭をもたげる。しかし今まさに触れているマシュマロみたいな肌を前にして、いちいち考えている時間こそ勿体ないので、ただただくまなく愛することにした。
「ね、あこちゃ、今ね、あこちゃんの目、すっごいえっちで、可愛いよ……」
「それはあなたも、同じでしてよ……? 今までで一番、可愛いですわ」
 上気した頬を擦り寄せながら笑いあって、もう何度目か分からないキスを交わす。何十年経ってもこのひとを可愛いと思っていたい。互いにそんな、祈りにも似た思いを込めて。

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