日記帳

◆捨身の魔域◆

テルルに聞いて〈巡る空鯨亭〉へ行ったものの、癖の強そうな冒険者が多かったから帰るつもりでいた。
ただちょうど貼り出された依頼が魔域対処で、魔法文明時代の魔術師の研究所が取り込まれたものらしいから行くことにした。
実際のところ魔域の主よりも元の魔術師が作り出したであろう魔法生物の方がずっと厄介だったけど、閉じること自体は成功。
不用意に魔法を使うと魔力探知されて危険な目に遭う可能性がある。いい勉強になった。


◆砂中の楼閣◆

鉄道ギルドからの依頼。砂漠の遺跡近辺で何かしらの魔物の目撃情報があったものの内容が一致しないので調査に行った。
着いて早々に入口が崩れるわ装備品を腐食させる罠を食らうわで散々だったけど、最終的に別の出入り口を見つけて脱出した。
件の魔物は魔動機を集めて利用するタイプの虫のようなもので、見方によっては竜でも死神でも魔動機でも近かった。
砂漠の暑さが思ったよりも酷かったので、今後のためにサバイバルコートを買っておいた。


◆魔に魅入られしもの◆

民家に魔域が出現したと聞いて閉じに行った。発見したのは兄妹の妹で、兄が魔域の主として取り込まれていた。
足の不自由な妹を助けることに固執するあまり、小魔の誘惑に負けて魔神に気を許してしまったらしい。
兄は元々冒険者として才能自体はあったようで、魔神を討伐するまでの間なんとか耐え切り救出も成功。
魔神は陰湿でずる賢い。あたかも協力するかのように寄ってくる者の甘言に乗ってはいけない。悲劇はお話で十分。


◆勇者様と行く!ワクワク一獲千金の旅~風雪に吠える霊獣編~◆

ちょうどいい依頼が無さそうで帰ろうとしたら、胡散臭いレプラカーンに仕事の話を持ち掛けられた。
ダイケホーンの戦士たちすら手こずった霊獣が最近また目撃されたので討伐に手を貸してほしい、という内容。
ただ詳しく聞けば、その獣から採取できる高価な角を狙う間時間を稼いでほしいというのが実際の話であった。
敢えてギルドを通さない形に不信感はあったものの、結果的に討伐と採取は成功し装飾品に充てる資金を得た。


◆ジュゼニと強き剣◆

突然税を3倍に引き上げるという告知の出た村を調査するため、ドーデン地方はマグノア草原国まで出張。
話とは裏腹に不自然なほど平和かつ安全な村であったものの、領主の様子がおかしいという話があり重点的に調べる。
真相としては代々領主の霊が村を守護しており、武芸や魔法を不得意とする当代に憑依洗脳しようとしていたのが原因。
最終的に霊を退けることに成功、村の守りについても当代が手を打っていた。アンデッドの執着はろくでもない。


◆不穏なる古城ららぽーと Tokyo Bay店◆

帰省ついでにテルルたちをユーシズに送り届けた後、お腹が空いたので大型商業施設に立ち寄り。
最近話題の龍骸料理を食べていたら店内に魔剣の迷宮が出たと騒ぎになったので、急遽その場にいた冒険者で攻略した。
迷宮の中まで商業施設のままだったから余計な買い物をしてしまった気がするけど、たまにはそういう休日もいいでしょう。
Tokyoって何?


◆ハーヴェス納涼祭◆

龍骸風の祝祭をハーヴェスで開催するにあたり、龍骸のお偉いさんが視察に来るということで紛れて警備をした。
「浴衣」という服装で参加するのが「風流」らしいので、直と麦に手伝ってもらう。慣れない形で動きにくい代わりに涼しかった。本当はもっと動きにくい履物もあるらしい。
先生と再会するとは思っていなかったので慌ててしまった。思うところはあるけど、慣れてしまったのが良いのやら悪いのやら。
途中で向こうの魔神を呼び寄せた不届き者が発生し、対処して事なきを得た。
龍骸の料理は口に合う気がする。光華も海に光が反射して綺麗だった。


◇幕間・スヴェリス・リゾートへようこそ!◇

新しい温泉リゾート施設のモニターを募集していたから受けることにした。
ただ施設は大浴場のみ未完成。支配人が途方に暮れていたので、後に受けた面子と一緒に手伝うことになった。
他の面子に資材運搬と配置案を任せて、私は細かな設計と大工への指示で連日徹夜。
一応の完成を見たので休んでいたら、その間に魔域が発生して他の皆で閉じたらしい。
諸々解決した後は折角なので人のいない浜辺で数日分の日光浴を満喫した。


◆夜の王の魔域[三つ首の獣]◆

悪魔の分け前と魔動死骸区の間、狭間の地で脅威度の高い魔域が出たということで対処に向かった。
魔域の中は広大で厄介な仕事と思ったけど、クォンが何故か内部について詳しかったので想定より早く解決。
なんでもコルガナの守り人が使っている訓練施設に酷似していたらしい。そんなことあるの?
帰りにルルネスカとそれぞれの特殊術式について意見交換をした。
魔精解放術式は私も会得できそうだけど、発動体が使い捨てというのは私と相性悪そうに思う。
今度ハールーンに行って詳しい内容を確認することにする。

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