so much

人差し指が額の真ん中に触れる。
存在を名指しされているようだ、と思う。
頭上から声が降る。

「離れているあいだ、僕を思い出しましたか?」

間。無言だ。

「僕は数えきれないくらい思い出しました。あなたのことを。」

「何をだ」
指先が鼻筋をたどる。
「何をって、初めて会った時のこと、父のこと、肝移植、ティガワール……」
指は唇のうすい皮膚をかすめ、頤へ進む。
「あなたのこと」
「なんども、数え切れないくらい」

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