「K2」最新シーズン出演和久井譲介インタビュー


――「K2」では、今回も一皮剥けた描写が続きますが、撮影で大変だったことはありますか?
今回の撮影に当たっては、一也や先生と共に「暴れる」ことになるので、空手の演武を習うことになったことが一番大変で、やりがいがあった分印象にも残りました。
三か月間、僕のような素人がマーシャルアーツの達人と言われる方に直接指導を受けることが出来たことで、演技の自信にもなりましたし、得難い経験をさせていただいたと思っています。筋肉を付けるように言われたので、二十代になって人生初のダイエットもしました。先輩とお酒を飲む回数が減ったのが寂しいです。

――K2のレギュラーになってから長いですが、最新シーズンで印象に残っているファンの反応はありますか?
一也くんと仲が良くなって良かったね、と九歳の子からファンレターが来ました。
夏休みの間に、毎日過去回の再放送を見ていたらしくて。最初は怖いお兄さんだと思っていたけど、お母さんが応援してるから(ありがとうございます)見ていたら、受験に失敗した回の後の、ドクターTETSUにも捨てられた場面で可哀想だなと思ってくれたらしくて。そこから好きになってくれたと書いてありました。

――それは(笑)。随分と前のシーズンの話ですね。
あの当時、僕はまだ十代でした。二十代目前になっての焦りのようなものがあったので、どんな風に演技をしていくか、迷いながら演っていた時期です。そこで感情移入出来たと言っていただけるのは、演技を褒められたのと同じですから、やはり嬉しいですね。

――ドクターTETSUを演じるTETSUさんとは、今回も共演されましたね。あなたにとってどんな存在ですか。
怖い先輩です。僕にとっては、ドラマの中のK先生や村井さんよりよっぽど怖い存在かも。
演技の自信という話を先程しましたが、あの受験失敗後の回というのは、譲介のこれまでの突っ張ったところ、世間や親への恨み、一也への反発と言った負の感情を抑えめにして、悩みながらも外に素の自分を表出していくところを出す演出だったので、そこに引きずられてしまったのか、自分の演技にも自信を欠いた状態になってしまって。そうすると、演技ではない自信の無さが顔に出ていたのか、TETSUさんからは、一丁前に悩んでるんじゃない、とにかくホン(※1)を読め、と何度も叱られました。

――その悩みは克服出来たんですか?
今はまだ道半ば、と言ったところでしょうか。そもそも、譲介のキャラクター自身が落ち着いて来たのもあって、あの頃よりは自分でも納得できる演技が出来るようになったと思います。
K2の和久井譲介は、成長するキャラクターです。
シーズンが変わるたび、これまでの演技プランを一から地ならししていくつもりで成長後の譲介を演じることが要求されるのだと今は分かっています。
譲介と一緒に成長していくつもりでやっていくので、これからも応援よろしくお願いします。

脚注 ※1 脚本のこと

都内某所にて 20XX.11.02

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